2016ドンカスター・セントレジャー開催2日目

今週末、競馬ファンの目はいやでもヨーロッパに向けざるを得ません。土曜日にはセントレジャーと愛チャンピオンシップが、日曜日にもアイルランドの2歳G戦とフランスの凱旋門賞トライアルが予定されています。
そんな忙しい週末ですが、9月7日から始まっているドンカスター競馬場のセントレジャー・ミーティングを毎日レポートしていきましょう。例年のことですが、この開催は初日にはG戦が組まれていないので、当欄は2日目からの観戦です。

ということでドンカスター競馬場レジャー開催2日目のG戦は2鞍。馬場は good 、所により good to soft と絶好のコンディションで、先ずメイ・ヒル・ステークス May Hill S (GⅡ、2歳牝、1マイル)は9頭立て。前走2戦目でニューマーケットの未勝利戦を強い勝ち方で制したジャドモント・スタッドのブレンディング Blending が5対2の1番人気。
前走グッドウッドでプレスティージ・ステークス(GⅢ)をギリギリ逃げ切った3番人気(9対2)のキルマー Kilmah が逃げましたが、2ハロン地点で2番手でマークしていた2番人気(3対1)のリッチ・レガシー Rich Legacy が交わして先頭。一方、中団から伸びた4番人気(8対1)のグレシャン・ライト Grecian Light が一旦は先頭に立つ勢いでしたが、リッチ・レガシーが再び巻き返して競り合いに持ち込み、最後はグレシャン・ライトを4分の3馬身抑えて優勝。2馬身4分の1差で先行して粘った5番人気(11対1)のアーバン・フォックス Urban Fox が3着に入りました。中団を進んだブレンディングは最後の1ハロンでバテ、6着敗退に終わっています。

レイフ・ベケット厩舎、オイジン・マーフィー騎乗のリッチ・レガシーはニューマーケットの7ハロンで新馬勝した馬で、前走プレスティージ・ステークスでは1番人気に支持されながらも不利があって4着に留まっていました。勝ったキルマーより人気があったのは、キルマーに距離の壁があったことと、スムースに走ればリッチ・レガシーが上位と言う評価があったからです。
カタール・レーシングの所有馬で、10月第1週のマルセル・ブーサック賞(GⅠ)を視野に入れている由。来年の1000ギニーに33対1のオッズが出されました。

もう一鞍も牝馬によるパーク・ヒル・ステークス Park Hill S (GⅡ、3歳上牝、1マイル6ハロン132ヤード)。かつては3歳牝馬限定戦でしたが、現在は古馬にも開放されています。2頭が取り消して12頭立て、G戦は初挑戦ながら前走ヨークで1マイル半のリステッド戦に勝った3歳馬のアビンドン Abingdon が5対2の1番人気。
レースは7番人気(28対1)のミル・スプリングス Mill Springs が強いペースで逃げ、これを2番手で追走していた4番人気(13対2)、オブライエン厩舎の3歳馬で愛オークス(10着)、ヨークシャー・オークス(4着)とGⅠ戦に使われてきたプリティー・パーフェクト Pretty Perfect が4ハロン地点から先頭に立って逃げ込みを図ります。しかし中団に控えていた2番人気(3対1)のシンプル・ヴァース Simple Verse が前が塞がりながらも間隔を衝いて抜け、強烈な末脚でプリティー・パーフェクトを首差捉えた所がゴールでした。5馬身の大差が付いて、3番手を追走していた5番人気(8対1)のカリフォルニア California が3着。

シンプル・ヴァースは、もちろん去年のセントレジャー馬で、秋のアスコットではチャンピオン・フィリーズ・アンド・メアーズも制してGⅠ戦2連勝を果たした4歳馬。レイフ・ベケット師、オイジン・マーフィー騎手、オーナーのカタール・レーシングは何れもこの日のG戦ダブル達成です。
今期シンプル・ヴァースはジョッキー・クラブ・ステークス(GⅡ)2着、コロネーション・カップ(GⅠ)4着、ハードウィック・ステークス(GⅡ)7着と去年のレヴェルに達しない走りを続けていましたが、ロイヤル・アスコットのあと夏休みを取り、心身ともにリフレッシュされての復活劇。1マイル半より長い距離でより成績が上がるタイプだけに、今年のチャンピオン開催ではロング・ディスタンス・カップに挑戦することも計画しているようです。

 

 

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