ディック・ターピンは今年も強いぞ

昨日は復活祭明け、イギリスの競馬も本格的にエンジンがかかってきました。昨日はまた障害シーズンのフィナーレでもあって、サンダウン競馬場では障害戦と平場戦の混合開催が行われています。
馬場は good 、場所によって good to firm という発表。

平場のパターン・レースは2鞍、先ずは先に行われたサンダウン・マイル Sandown Mile (GⅡ、4歳上、1マイル14ヤード)から行きましょう。端数が付いていますが、古馬のマイル戦線のスタートを切る一戦です。

出走馬は5頭、うち4頭がシーズン・デビューというフレッシュな顔ぶれ。GⅠ馬が2頭参戦してきましたが、8対13の断然1番人気に支持されたのは2000ギニー2着でジャン・プラ賞に勝ったディック・ターピン Dick Turpin 。見事に期待に応えました。
2着シティースケイプ Citycsape に2馬身4分の1差を付ける楽勝で、更に1馬身4分の1差3着にドリーム・イーター Dream Eater が続きます。もう1頭のGⅠ(フォルマス・ステークス)で2番人気の牝馬ミュージック・ショウ Music Show は4着敗退。

リチャード・ハノン調教師とリチャード・ヒューズ騎手は、このレース、2008年のメジャー・カドー Major Cadeaux 、一昨年と去年のパコ・ボーイ Paco Boy に続く4年連続制覇という偉業達成です。
3番手に付け、シティースケイプが来るのを待って追い出すヒューズ騎手の冷静な騎乗も健在でした。

御存知のように、ハノン厩舎には同じマイル戦の王者キャンフォード・クリフス Canford Cliffs がいます。両馬共に冬場を順調に過ごし、更に成長している由。陣営としては両馬の直接対決は極力避けたいところですが、来月のロッキンジ・ステークスでは実現する予定だそうな。
ハノン師はディック・ターピンを何処かの時点で2000メートル路線に転向させたい意向ですが、暫くは嬉しい悩みに頭を痛めそうですね。

続いてはゴードン・リチャーズ・ステークス Gordon Richards S (GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン7ヤード)。もちろん名騎手リチャーズの名を冠した一戦。

ここは6頭立て。上位人気3頭がいずれも4着以下に敗退し、人気の無い3頭で決まるという波乱になりました。
優勝はキングス・ガンビット Kings Gambit の逃げ切り勝ち。追い込んだブラック・スピリット Black Spirit を短頭差抑え、2馬身4分の1差3着にシャマーリ Shamali の順。
15対8の1番人気に推されたオブライエン厩舎のヴァイカウント・ネルソン Viscount Nelson は精彩なく5着、上がり馬と評判で2番人気に支持されたアフセア Afsare も6着どん尻に惨敗しています。
1着は5対1の4番人気、2着は16対1の最低人気の馬でした。

勝ったキングス・ガンビットはトム・テイト師が管理する超堅実の7歳せん馬で、鞍上ジェイミー・スペンサーと練った先行策が的中、道中で息を抜けたことが最後の粘りに繋がりました。
同馬は去年も4月のシーズン・デビュー戦に勝ちましたが(ライポン競馬場)、その後は好戦するも7戦して勝鞍は無く、これがほぼ1年ぶりの勝利となります。

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