キーンランドに新たなG戦

昨日キーンランド競馬場で行われたフランクリン・カウンティー・ステークス Franklin County S (芝GⅢ、3歳上牝、5.5ハロン)は、去年まではリステッド戦に格付けされていたレースで、今年から新たにG戦(アメリカではグレード・レース Graded Race のG)に加えられました。
最初に簡単なレース史を紹介しておくと、前身は1997年にエー・ピー・インディー・ステークス A.P.Indy S として設立されたもの。今年が20回目を数えますが、最初の2年間はレース自体が分割され、更には連覇した馬が1頭いるため、今年の勝馬は21頭目の勝馬ということになります。2002年まではエー・ピー・インディー・ステークスと呼ばれてきましたが、次の2年間はクラーク・カウンティー・ステークスと、そして2005年から現在のレース名に変更されました。
キーンランドの芝コースで行われる短距離戦と言えば、先日行われた牡馬によるセレクト・ステークスがありますが、フランクリン・カウンティーはその牝馬版。あるいは春開催で行われるシェイカータウン・ステークスの秋版とでも呼べる存在になっていくのでしょう。

前置きが長くなりましたが、第20回フランクリン・カウンティー・ステークスはフル・ゲートの12頭を上回る16頭の登録がありましたが、優先順位12頭が全て参加してきたため4頭が除外。firm の馬場に6歳馬1頭、3歳馬2頭、残る9頭が4歳馬というメンバーで行われました。前走サラトガで初挑戦の一般ステークス(スマート・N・ファンシー・ステークス、芝コースの5.5ハロン)に勝って2連勝中のフェア・ポイント Fair Point が5対2の1番人気。
先ず8番人気(23対1)の6歳馬メラルーカ Melaleuca が逃げ、フェア・ポイントは後方3番手からの追い込み策。2番手に付けた5番人気(8対1)のフル・タップ Full Tap が第4コーナーで外から逃げ馬を捉えて先頭に立ちましたが、更に外から前半8番手に待機した2番人気(3対1)のミス・エラ Miss Ella が脚を伸ばし、最後で大外から伸びる本命フェア・ポイントの猛追を首差凌いでの優勝。2馬身4分の1差で勝馬の一つ前を進んでいた11番人気(58対1)のスモーク・シグナルズ Smoke Signals が3着に食い込みました。
グレアム・モーション厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のミス・エラは、去年3歳時の4月にボーモント・ステークス(GⅡ)に勝って以来のG戦2勝目。今期は7月にサラトガで一般ステークス(ケアレス・ステークス、本来は芝コースの予定でしたが雨のためダートの5.5ハロンに変更)に勝ち、前走同じサラトガのスマート・N・ファンシーではフェア・ポイントの2着。3歳時はポイントが不足してケンタッキー・オークス出走は叶いませんでしたが、去年のキーンランド秋開催でレイヴン・ラン・ステークス(GⅡ)10着に終わって以来となるG戦挑戦でした。去年まではダート・コースを走ってきましたが、今後は芝コースを選んで使っていくことになりそうです。

 

 

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