放浪するGⅡ戦
12月第1週、日曜日のアメリカ競馬G戦は、ロス・アラミトス競馬場のバヤコア・ステークス Bayakoa S (GⅡ、3歳上牝、8.5ハロン)一鞍のみでした。本来はシルヴァー・ベルズ・ハンデ Silver Belles H としてハリウッド競馬場で行われ、1994年にバヤコア・ハンデと改名されたもの。2013年まではハリウッドで行われていたものの、閉鎖された2014年にはロス・アラミトスで開催。2015年は施行されず、去年はデル・マー競馬場で施行、今年はまたロス・アラミトスと、放浪の運命をたどっているレースでもあります。
ということで今年は fast の馬場に8頭立て。去年の2歳牝馬チャンピオンでBCジュヴェナイル・フィリーズを制したシャンペン・ルーム Champagne Room が復活をかけて参戦してきましたが、同じ5対2ながら僅かの差でパシフィック・ウインド Pacific Wind が1番人気。G戦は未勝利ながら、前走サンタ・アニタのアローワンス戦の勝ち方が目を惹いた3歳馬です。
本来なら断然の人気になる筈のシャンペン・ルームが先行策を採りましたが、6番手で待機していた3番人気(3対1)のマジェスティック・ヒート Majestic Heat が第4コーナーで大外を回りながら前を交わすと、粘るシャンペン・ルームに2馬身半差を付けて優勝。5番手から伸びた5番人気(9対1)のマダム・ストライプス Madame Stripes が3馬身4分の1差の3着に入り、後方2番手で待機したパシフィック・ウインドは5着敗退に終わりました。
リチャード・マンデラ厩舎、マイク・スミス騎乗のマジェスティック・ヒートは、これがG戦初勝利となる5歳馬。前走11月のデル・マーで勝った一般ステークス(ベティー・グレイブル・ステークス)に続く連勝で、夏のデル・マーでも芝の一般ステークス(ソラナ・ビーチ・ステークス)を2連覇しており、ステークスそのものは4勝目となりました。ここまで芝コースで走って来た同馬、実は前走で初めてダートコースを経験したもので、これで2連勝。今更、という感じがしないでもありませんが、ここにきて馬場適性が判ったという変わり種です。来年(6歳ですが)はダートで本領発揮、ということになりそう。
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