11月26日のアメリカ競馬(1)アケダクト

11月の最終土曜日、アメリカ全土のG戦は11鞍に上ります。一日に2桁のG戦が行われるのは今年最後。一気に駆け抜けたいところですが、どうやら最近体調が良くないのはパソコンに張り付いて調べ物をしているのが原因だろうという医者の判断。
思い切ってブログを止めようかとも思いましたが、これまで積み重ねてきたこともあり、もう暫くは続ける積り。そこで、体調と相談しながら、あまり長い記事は避けて小出しにアップしていくことにしました。今日の午後は外出の予定もあるので、午前中に切りの良い所までで纏め、残りは帰宅してからということにしましょう。

ということで最初はニューヨーク、アケダクト競馬場の4鞍からスタートします。最初はこの時期になっても3歳牝馬限定のカムリー・ステークス Comely S (GⅢ、3歳牝、9ハロン)。fast の馬場に7頭が出走し、ここはケンタッキー・オークス3着馬でG戦3勝のルイス・ベイ Lewis Bay の実績が断然、3対5の圧倒的1番人気に支持されていました。
一斉のスタートから漸く向正面で馬順が落ち着くと、4番人気(13対1)のモー・ダムール Mo d’Amour が先頭に立ち、ルイス・ベイは3番手。他も離れず馬群は一段で進みます。第4コーナーで予定通り先頭に立ったルイス・ベイ、そのまま押し切る勢いでしたが、4番手を進んでいた5番人気(20対1)の伏兵ヴァーヴズ・テイル Verve’s Tale がジリジリと差を詰め、ゴール手前で大本命を首差捉える波乱となりました。3馬身4分の1差で5番手から伸びた3番人気(9対2)のゴーイング・フォー・ブローク Going for Broke が3着。シーズン末特有の荒れたレースと言えそうです。
バークレー・タグ厩舎、パコ・ロペス騎乗のヴァーヴズ・テイルは、初勝利を挙げるまでに時間を要した馬で、前走10月16日にキーンランドで、8戦目にしてやっと未勝利を脱したばかり。とは言っても凡走続きだったわけではなく、デビュー戦ではルイス・ベイの3着だった程。本命馬より8ポンドの軽量だったとは言え、ステークスに出走したのが初めてという番狂わせでした。全兄でひっくり返した様な馬名のテイル・オブ・ヴァーヴ Tale of Verve は、去年のプリークネス・ステークスで泥田の中をブービー人気(25対1)でアメリカン・フェイロー American Pharoah の7馬身差2着した馬。しかし成績はそれだけで、ほとんど忘れられた存在でしょう。兄妹共に大穴を開ける血統なのかもしれません。

二つ目はドモワゼル・ステークス Demoiselle S (GⅡ、2歳牝、9ハロン)。次のレムゼンと共にニューヨーク州のシーズン最後を飾る2歳G戦で、1着から4着まではオークス・ポイント(10-4-2-1)が付与されます。去年はカムリーで本命になったルイス・ベイが制したレースでもあります。9頭が出走し、前走BCジュヴェナイル・フィリーズで5着したジェイムソン・ジンジャー Jamyson’n Ginger が9対5の1番人気。
出走馬中唯一のG戦勝馬で3番人気(5対1)のミス・スカイ・ウォリアー Miss Sky Warrior が逃げ、ジェイムソン・ジンジャーは後方6番手に待機。本命馬は徐々に順位を上げて第4コーナーでは3番手まで押し上げましたが、ミス・スカイ・ウォリアーの逃げ足鈍らず、最後は本命馬が半馬身差まで追い詰めましたが結局は逃げ切り勝ち。離れた最後方から追い込んだ4番人気(6対1)のボニータ・ビアンカ Bonita Bianca が6馬身4分の3差の3着に食い込んでいます。ここは1・2着馬が抜けた印象。
ケリー・ブリーン厩舎、カムリーに続いてG戦連勝となるパコ・ロペス騎乗のミス・スカイ・ウォリアーは、10月5日にパークス競馬場で未勝利を脱し、前走11月5日にはアケダクトでテンプテッド・ステークス(GⅢ)に優勝。これで3連勝、G戦も2連勝で4戦3勝としました。

一方、ケンタッキー・ダービーのポイント対象(同じポイント数)でもある牡馬によるレムゼン・ステークス Remsen S (GⅡ、2歳、9ハロン)は10頭立て。G戦で実績ある馬は不在で、10月29日にベルモントで新馬デビュー勝ちしたばかりのタカフル Takaful が4対5の圧倒的1番人気。未知数だけに不安は残ります。
そのタカフルがスタートから先手を取ると、後続を3馬身離しての逃げ。しかしその差は徐々に縮まり、前半4番手から早めに2番手に上がった2番人気(4対1)のモー・タウン Mo Town が直線半ばで外から並び掛けると、ここで一杯。並ぶ間もなく本命馬を捉えたモー・タウンが、5番手から追い込む3番人気(同じく4対1)のノー・ドージング No Dozing に2馬身半差を付ける快勝でした。更に3馬身半差でタカフルが辛うじて3着を死守。
アンソニー・ダトロウ厩舎、ジョン・ヴェラスケス騎乗、クールモア・グループ所有のモー・タウンは、8月27日サラトガ6ハロンのデビュー戦は2着でしたが、2戦目にベルモントの7ハロン戦で7馬身差の圧勝で初勝利。3戦目でのG戦初挑戦で見事タイトルを手にしました。

今年のニューヨーク競馬シーズンを締め括るのが、GⅠのシガー・マイル・ハンデキャップ Cigar Mile H (GⅠ、3歳上、8ハロン)。10頭が出走し、3対2の1番人気に支持されたのは3歳馬のコネクト Connect 。前走ペンシルヴァニア・ダービー(GⅡ)でG戦初勝利を挙げて以来のレースですが、前走はフックとの意見もあり、最後のGⅠが試金石となります。
2番人気(5対2)のアンカー・ダウン Anchor Down が逃げましたが、直線に入ると6番手を進んだコネクトと、4番手から抜け出した3番人気(5対1)のディヴァイニング・ロット Divining Rod との一騎打ち。2頭の激しいマッチレースはゴールまで続き、最後は外のコネクトがディヴァイニング・ロッドを頭差抑えて見事人気に応えました。3着は、5馬身の大差が付いて3番手を進んだ7番人気(17対1)のレルム Realm 。
チャド・ブラウン厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のコネクトは、前走に続くG戦2連勝で初のGⅠ制覇。ペンシルヴァニア・ダービーがフロックではなかったことを証明し、古馬になってからの更なる飛躍が期待できます。今年の三冠クラシック馬は全てBC前に引退してしまいましたが、トラヴァースを制したアロゲート Arrogate がBCクラシックでカリフォルニア・クローム California Chrome を破るなど、レヴェルは高いと思われます。

 

 

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