フェスタ最終日

今日、日曜日の昼下がりは、晴海のクァルテット・フェスティヴァル。題して「四重奏の万華鏡」の最終日を聴いてきました。フェストのフィナーレとあって、お祭り的雰囲気が漂います。折りしも佃界隈もお祭りの最中。
全6日間、私が通ったのは4日間だけですが、客席の入りは今日が一番だったようです。
シューベルト/弦楽四重奏曲第12番「四重奏断章」
シューマン/弦楽四重奏曲第1番作品41-1
     ~休憩~
メンデルスゾーン/弦楽八重奏曲
 クァルテット・エクセルシオ
 ボロメーオ・ストリング・クアルテット
前半はシューベルトをエクセルシオが、シューマンをボロメーオが弾き分け、後半は両クァルテット合同のメンデルスゾーンです。
シューベルトの出だし、まるで幽霊が出てくるような不気味なトレモロで始まる単一楽章の作品。続くシューマンは、暗い森を連想させるような鬱蒼たる音楽の森。
締め括りは、妖精が乱舞するが如きスケルツォを持つメンデルスゾーンと、何やら共通のテーマが潜んでいるような気がしてくるから不思議です。
エクもボロメーオも、これがフェストの最後。夫々の持ち味を出し切りました。
特にシューマンの名演は、キュレーターたるボロメーオの面目躍如。柔らかい音色とダイナミックな構成感で圧倒。「室内楽はオーケストラの如く」という理想を実現した素晴らしいシューマンを聴かせてくれました。ホント、堂々たるシンフォニーのような作品ですね。
最後のメンデルスゾーンも見事でした。8人の呼吸がピタリと合い、それこそ大交響曲の如き立体感で客席を唸らせます。
終楽章のフーガの入りは、イーサン・キム→大友肇→吉田有紀子→元渕舞→山田百子→西野ゆか→クリストファー・タン→ニコラス・キッチン、だったと思います。
このオクテット、時にヴァイオリン協奏曲のような書法も聴かれ、そこではキッチン氏が操るグァルネリ・デル・ジュス“バロン・ヴィッタ”がこれでもか、朗々と鳴り渡るのでした。
鳴り止まぬ拍手と歓声に応え、メンデルスゾーンのスケルツォをアンコール。6日間に及んだ四重奏曲屋台版フェストの幕が下りたのです。
集客面はどうだったのかは判りませんが、少なくとも音楽面では大成功だった、と私は確信しています。
この記念に、ボロメーオの自主レーベル発行予定のCD・DVDを購入しました。最初は1・3・5日の録音を予約する積りでしたが、今日のコンサートも追加発注。8月にはボロメーオから直接郵送されるのだそうです。
例によって終演後はメンバー全員が一階下のホワイエに登場、ここでも拍手が巻き起こり、ボロメーオとの暫しの別れを惜しみます。聴衆もなかなか帰りません。
ボロメーオ・ストリング・クァルテット、次の来日は何時になるのでしょうか。これだけ集中して楽しめば、自ずと情が移るのは自然の摂理。ボロメーオの皆さん、協力してくれたエクセルシオの面々、ご苦労様でした。そして、たくさんの名演をありがとう。

 

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