今年のサン・ヴィセンテは

昨日の日曜日、2月12日のアメリカ競馬G戦はサンタ・アニタ競馬場のサン・ヴィセンテ・ステークス San Vicente S (GⅡ、3歳、7ハロン)一鞍だけでしたが、今年のクラシックを占うには見逃せない一戦です。というのも、去年のこのレースは5頭立てながら、勝ったナイクィスト Nyquist はケンタッキー・ダービー馬となり、2着のエクサジェレイター Exaggerator もプリークネスを制覇。クラシックの登竜門としてのトライアルであることを再確認させてくれました。
尤も、この時点でナイクィストは既にBCジュヴェナイルを筆頭にGⅠ戦に3勝していましたし、エクサジェレイターもGⅡに2勝していた馬。両雄対決という図式ではありましたが・・・。

さて今年は fast の馬場にやはり5頭立て。しかし去年と違うのは、4頭が前走で初勝利を挙げたばかりという経験の浅い馬で、G戦に出走した経験があるのも1頭だけ。どれが勝ってもG戦初勝利という未知の馬たちの闘いでした。4対5の1番人気に支持されたのは、1月21日にサンタ・アニタで6ハロンの新馬戦に勝ったばかりのバトル・オブ・ミッドウェイ Battle of Midway 、去年のサン・ヴィセンテとは大分趣の異なるメンバー達です。
先ず最低人気(19対1)のブラビミア Blabimir が飛び出し、バトル・オブ・ミッドウェイは後方2番手。しかし直ぐに最後方だった4番人気(9対1)のロウ・アバイディン・シチズン Law Abidin Citizen が内からスルスル進出して2番手に上がると、第3コーナーでは2番手に付けていた2番人気(2対1)のイリアッド Iliad が外からスパートして先頭に立ち、直線では追い縋るロウ・アバイディン・シチズンに3馬身半差を付ける完勝でした。一旦は最後方に下がった本命バトル・オブ・ミッドウェイも外から追い上げましたが、更に4馬身半差離されての3着まで。
去年のナイクィストと同じダグ・オネイル厩舎、主戦のラファエル・べハラノが前日落馬したため急遽フラヴィアン・プラットに乗り替わったイリアッドは、12月3日のデル・マーでデビューして9着。しかし2週後にロス・アラミトスの未勝利戦を3馬身半差で勝って初勝利を挙げ、これが3戦目でのG戦初勝利となりました。この後は3月11日のサン・フェリペ・ステークス(GⅡ)、4月8日のサンタ・アニタ・ダービー(GⅠ)というローテーションを歩み、ケンタッキーに向かう予定です。

 

 

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