今年のBCの舞台、キーンランドが開幕

記事のタイトルのように、今年のブリーダーズ・カップは東海岸に近い内陸部ケンタッキー州レキシントンのキーンランド競馬場で行われます。ここでBCが開催されるのは史上初。そのBC開催が愈々スタートしました。

10月2日のG戦は2鞍。続けて紹介して行きましょう。最初は フェニックス・ステークス Phoenix S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。キーンランドは開幕から3日連続でG戦が行われますが、その多くが勝馬にBC優先出走権が与えられるとあって、全てが来るべきブリーダーズ・カップに繋がります。
ところがオープニング・デイのキーンランドは大雨に見舞われ、馬場は sloppy 。馬の姿が水の浮いたコースに映り込むほどの状態で、1頭が取り消して11頭立て。去年のこのレースの勝馬でBCスプリントも制したワーク・オール・ウィーク Work All Week が出走してきましたが、大外12番枠発走ということもあって2対1の1番人気。7対5の1番人気に支持されていたのは、前走キングズ・ビショップ・ステークス(GⅠ)を制したランハッピー Runhappy でした。
スタートは何ともの馬がハナを争いましたが、やがて1番枠スタートのランハッピーが先頭に立ち、直線ではやや外目を通ってスパートすると、熾烈な2着争いに1馬身4分の3差を付けて人気に応えました。その2着争いは2番手を進んだワーク・オール・ウィークと最後方から追い込んだ4番人気(11対1)のバルベイドス Barbados でしたが、インを衝いたバルベイドスがハナ差で先着。ほとんどの馬が真っ黒になる中、勝馬の勝負服だけが汚れ一つ無いのが印象的です。
マリア・ボレル厩舎、エドガー・プラード騎乗のランハッピーは、G戦2連勝で通算成績も6戦5勝となる3歳牡馬。4週間後のBCスプリントでチャンピオン・スプリンターを目指します。

金曜日のもう一鞍は、勝馬にBCジュヴェナイル・フィリーズの優先出走権が与えられるアルシバイアディーズ・ステークス Alcibiades S (GⅠ、2歳牝、8.5ハロン)。こちらも1頭が取り消して10頭立て。出走馬中G戦勝馬は2頭、その1頭でサラトガのアディロンダック・ステークス(GⅡ)に勝ったジャスト・ウイッケド Just Wicked が2対1の1番人気。そのジャスト・ウイッケドをポカホンタス・ステークス(GⅡ)で破った無敗のドスラキ・クィーン Dothraki Queen は何故か3対1で2番人気でした。
レースは8番人気(21対1)のプット・ダ・ブレイム・オン・ミー Put Da Blame On Me が逃げましたが、前半は5番手の内で様子を窺っていた3番人気(5対1)のゴモ Gomo が第4コーナーで外に持ち出し、直線で前の2頭を外から捉えると、前半後方4番手から内ラチ沿いに追い込むドスラキ・クィーンに2馬身4分の3差を付ける逆転勝ち。1馬身差で2番手を追走していたブービー人気(23対1)のマ・キャン・ドゥー・イット Ma Can Do It が3着に入り、ジャスト・ウィッケドは中団を進むも伸びを欠いて6着敗退に終わりました。
ダグ・オネイル厩舎、マリオ・グティエレス騎乗のゴモは、G戦はこれが初勝利。8月にデル・マーのソレント・ステークス(GⅡ)で2着した後、9月には芝コースの一般ステークス(デル・マー・ジュヴェナイル・ターフ・ステークス)で3着し、再びメイン・トラックを使われての5戦2勝となります。陣営には優秀な2歳馬が多く、かち合わないように振り分けているのが理由とか。恐らくジュヴェナイル・フィリーズに向かうと思われますが、オーナーの考えで芝に向かう可能性もありそうです。
ゴモは今年の新種牡馬アンクル・モー Uncle Mo の初年度産駒で、G戦勝馬は3頭目。既にナイクィスト Nyquist がGⅠを2勝しており、GⅠ馬も早くも2頭で、アンクル・モーは今年のフレッシュマン・サイヤー・リーディングは当確間違いなさそうな勢いです。あと1頭、アンクル・ヴィニー Uncle Vinny はサンフォード・ステークス(GⅢ)の勝馬。

 

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