マイル戦を克服

フランスの平場G戦、第2弾は4月2日にサン=クルー競馬場で行われたエドモン・ブラン賞 Prix Edmond Blanc (GⅢ、4歳上、1600メートル)。パリ地区はこのところ好天に恵まれているようで、馬場は good 。
当初12頭が登録していましたが、GⅡ勝馬で最もペナルティーの重いターリーフ Taareef が取り消したため11頭立て。それでもGⅢ勝馬が3頭揃う好メンバーで、今期既に実戦を経験した4頭の中から同じサン=クルーのステップ・レースとなるアルティパン賞(リステッド戦、1600メートル)に勝ったクールカン Kourkan が3対1の1番人気に支持されていました。

9番人気(39対1)のラクシュ Rakhsh が逃げましたが、後方に待機していた2番人気(18対5)のジミー・トゥー・タイムス Jimmy Two Times が鋭い末脚を発揮、残り1ハロンで先頭に立つと、5頭が首・首・首・短首の大接戦となった2着争いに3馬身半差を付ける楽勝でした。写真判定の結果、2着は後方から伸びた5番人気(7対1)のディクトン Dicton 、3着に6番手を進んだ4番人気(13対2)のアタンデュ Attendu が入り、離れた最後方から猛追したクールカンは4着に終わっています。
勝馬を管理するアンドレ・ファーブル師は、このレース4勝目。これまで7人の調教師が3勝で最多勝利で並んでいましたが、この勝利でファーブル師が一歩抜け出ました。因みに師の勝鞍は1980年のクリスタル・グリッタース Crystal Glitters 、1989年のフレンチ・ストレス French Stress 、2000年のダンジリ Dansili に続くもの。一方、勝利騎手ヴィンセント・シェミノーはこのレース初制覇となります。

勝ったジミー・トゥー・タイムスは、去年夏にドーヴィルで勝ったポルト・マイヨー賞(GⅢ、1400メートル)に続く二つ目のG戦勝ち。父がケンダルジャン Kendargent という血統的な背景から主に短距離を中心に使われ、去年の仏2000ギニー挑戦が1600メートル戦初体験。そこで10着と大敗したこともあり、昨秋はモーリス・ド・ギースト賞3着、フォレ賞4着と短距離GⅠ戦で連続入着していました。
今期初戦のエドモン・ブラン賞は、生涯2度目のマイル戦。ここを見事に楽勝で克服し、今シーズンは短距離から1マイルへと視界が開けたと言えそうです。
ここ数年のエドモン・ブラン賞の傾向で言えば、去年と一昨年は牝馬が勝ちましたが、今年は3年振りに牡馬が復権。また3年連続で明け4歳馬が制したことにもなります。

 

 

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