ステラー・ウィンド、今期初戦を楽勝

4月14日の金曜日、この日もキーンランドはGⅠ戦があり、閉幕目前のアーカンソー州オークローン・パークでもGⅠ戦を含む2鞍のG戦が行われました。

先ずキーンランド競馬場で行われたのは、1マイルの古馬芝戦のGⅠ、メイカーズ・46・マイル Maker’s 46 Mile (芝GⅠ、4歳上、8ハロン)。firm の馬場に1頭が取り消した11頭立て。今年2月にはアルカディア・ステークス(芝GⅡ)を2連覇し、前走フランク・キルロー・マイルでも3着したボロ Bolo が7対2の1番人気。
5番人気(8対1)のワット・エイ・ヴュー What a View が逃げ、ボロは4番手追走。2番手でマークした2番人気(4対1)のハート・トゥー・ハート Heart to Heart が第4コーナーで外から逃げ馬を捉えると、インコースに寄せて完璧な位置取り。ここに外から追い上げたのが7番手から徐々に順位を上げてきた7番人気(10対1)のアメリカン・パトリオット American Patriot と5番手から進出した最低人気(27対1)のコンクェスト・パンセーラ Conquest Panthera 、最後は3頭の叩き合いとなり、最後の一完歩で外のアメリカン・パトリオットが内のハート・トゥー・ハートを首差捉えていました。中を衝いたコンクェスト・パンセーラがハナ差の3着。直線で後退したボロは9着敗退。
これがキーンランドでのステークス51勝と記録を更新したトッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のアメリカン・パトリオットは、生まれた時から評判となっていた4歳馬で、これがGⅠ戦初制覇。去年7月にデラウエアでケント・ステークス(芝GⅢ)に勝ってG戦初勝利を挙げましたが、その後セクレタリアート・ステークス(芝GⅠ)3着、コモンウェルス・ダービー(芝GⅡ)4着、ヒル・プリンス・ステークス(芝GⅢ)9着と不本意なレースが続いていました。今期は2月に芝のアローワンス戦に勝って幸先良いスタートを切り、本格化の4歳シーズンを迎えられそう。そもそも母ライフ・ウェル・リヴド Life Well Lived がドバイ・ワールド・カップ勝馬ウェル・アームド Well Armed の前妹という良血だけに、3歳時にGⅠを取れなかったのは不運(プレッチャー師)という存在です。

一方、1月から開催が続いていたオークローン・パーク競馬場は、この週末がグランド・フィナーレ。最終日前日には2鞍のG戦が行われ、先ずケンタッキー・オークスへの最終便とも呼べるファンタジー・ステークス Fantasy S (GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)は fast の馬場に12頭立て。前走3月オークローンのハネービー・ステークス(GⅢ)2着馬のベンナー・アイランド Benner Island が6対5の1番人気。
1番枠から出た5番人気(12対1)のシャネルズ・レガシー Chanel’s Legacy が逃げて直線でも良く粘りましたが、前半は後方3番手に待機していた6番人気(15対1)のエヴァー・ソー・クレヴァー Ever So Clever が直線で馬群を割る様に抜け出すと、粘るシャネルズ・レガシーに1馬身4分の3差を付ける波乱となりました。7番手から伸びた2番人気(3対1)のヴェクサシアス Vexatious が首差で3着に入り、5番手を進んだベンナー・アイランドは5着まで。
去年のテラ・プロメッサ Terra Promessa に続いてこのレース2連覇となるスティーヴン・アスムッセン厩舎、ルイス・コントレラス騎乗のエヴァー・ソー・クレヴァーは、2歳時にポカホンタス・ステークス(GⅡ)2着、ゴールデン・ロッド・ステークス(GⅡ)3着と二度G戦で入着していましたが、G戦はこれが初勝利。これが今期3戦目で、前走ハネービー・ステークスでは3着でした。100ポイントを獲得した以上、次はケンタッキー・オークスに向かう予定です。

土曜日のアーカンソー・ダービーと並んでオークローン・パークの2枚看板となるのが、古馬牝馬のアップル・ブロッサム・ハンデキャップ Apple Blossom H (GⅠ、4歳上牝、8.5ハロン)。今年は6頭立てですが、何と言っても去年のチャンピオン古馬牝馬を争ったステラー・ウインド Stellar Wind が今期初戦を迎えるのが大注目。当然ながら2対5の断然1番人気に支持されていました。
逃げたのは、去年のファンタジー・ステークス勝馬で2番人気(2対1)のテラ・プロメッサ Terra Promessa 、先手を取ることで本命馬に一泡吹かせる作戦でしたが、女王は動じません。3番手追走から直線で抜けると、見せムチだけでテラ・プロメッサに1馬身4分の1差を付け、堂々の貫禄勝ちです。3馬身4分の1差で4番手を進んだ3番人気(7対1)のストリームライン Streamline が3着に入り、以下6頭が人気順に入線すという実力通りの結果でした。
ジョン・サドラー厩舎、ヴィクター・エスピノザ騎乗のステラー・ウインドは、これが8勝目でG戦も7勝。その内GⅠ戦は3歳時のサンタ・アニタ・オークス、去年のクレメント・Lヒルシュとゼニヤッタに加えて4勝目となります。去年のBCディスタッフは2番人気ながら4着に敗れましたが、それ以来となるレースで完全復活、今年こそBC獲りが目標でしょう。

 

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください