キーンランドの最終日

3週間の短期春開催が行われてきたキーンランド競馬場、4月28日にそのグランド・フィナーレを迎えました。明日の土曜日から、ケンタッキー州は愈々チャーチル・ダウンズのダービー・オークス開催が始まります。

例年春のキーンランド競馬場を締め括るのは、アメリカでは最も人気のない芝長距離戦。今年もビウィッチ・ステークス Bewitch S (芝GⅢ、4歳上牝、12ハロン)がフィナーレでした。firm の芝コースに1頭が取り消しての5頭立て。メンバーも手薄で、4対5の1番人気に支持されたイアリング Earring はステークス未勝利、前走ザ・ヴェリー・ワン・ステークス(芝GⅢ)の4着馬です。
2番人気(5対2)のデアリング・ダッチェス Daring Duchess が逃げ、イアリングは終始2番手を追走しましたが、第4コーナーで一杯。替わって前半は最後方に待機していた最低人気(16対1)のクワイエット・ビジネス Quiet Business が向正面で後ろから2番目、第4コーナーではコーナーを巧く利用してラチ沿いに追い上げ、ゴール手前で外から粘るデアリング・ダッチェスを1馬身捉える波乱となりました。後方2番手から一旦は最後方にまで下がった4番人気(8対1)のダイナズ・リコリータ Dyna’s Recoleta が6馬身4分の3差で3着に押し上げ、イアリングは5着最下位と敗退。
ジョージ・アーノルド厩舎、ブライアン・ジョセフ・ヘルナンデス騎乗のクワイエット・ビジネスは、これまでステークスは去年6月のリグレット・ステークス(芝GⅢ)7着の経験があるのみ。去年秋のチャーチル・ダウンズでアローワンス戦に勝ってシーズンを終え、今期初戦ガルフストリームのアローワンス戦は7着に終わっていました。5戦目にチャーチル・ダウンズデ初勝利を挙げた4歳馬で、これが通算でも3勝目。血統的には去年夏に芝のマッチメーカー・ステークス(芝GⅢ)に勝ったイッツオンリーアクティングダッド Itsonlyactingdad の半妹に当たり、芝の長い距離を得意とするタイプであることは間違いないでしょう。

 

 

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