雨のハンブルグ

珍しくドイツの競馬を取り上げます。私の競馬ネタはイギリスとアイルランドが中心、時々フランスというスタイルですが、これは私自身の嗜好だから仕方ありません。
ヨーロッパはどの国でも競馬がありますし、競馬があればダービーがあります。ドイツももちろん例外ではなく、独自の競馬スタイルがありますね。
ドイツ・ダービーは1869年の創設ですから、今年が139回目。最近ではBMWがスポンサーになっていますから、BMW Deutches Derby といいます。
行われる競馬場はハンブルグ競馬場。オペラやオーケストラだけの町じゃありません。ハンブルグに行ったら、シッカリ競馬も観戦するように。Hamburg Horn という名称の競馬場です。
ドイツの競馬はイタリア同様1972年からパターン競走システムを導入し、ドイツ・ダービーは最初からGⅠです。ということは、日本のような保護政策ではなく、国際的に開かれています。もちろん手続きを踏めば、日本から参戦することも可能。
国際競争に晒されていますから、近年のドイツ競馬のレヴェルは極めて高くなっています。
そんな中で行われた今年のレース、前の日曜日ですから7月6日の結果です。まずは映像を。
http://jp.youtube.com/watch?v=FqYqD-rgA0w&feature=user
ビデオを見てお分かりのように、雨が降り続く重馬場での競馬でした。こういう状態では有り勝ちな、逃げ切り勝ちですね。
勝った馬はカムシン Kamsin といいます。2着はオストランド Ostland 。勝った馬と同じ厩舎、ペーター・シールゲン Peter Schiergen 師が管理していますから、ワン・ツー・フィニッシュでした。3着はイギリスから遠征したトップ・ルック Top Look 、アイルランドのオブライエン厩舎もキング・オブ・ローム King of Rome で挑戦しましたが、6着だったようです。
シールゲン師はこれがドイツ・ダービー3勝目。
カムシンの血統は、父がサマム Samum 、母はカピトル Kapitol といいます。
ドイツ血統の面白いところは、馬の名前の頭文字が、必ず母の名前の頭文字と同じということ。つまり、カムシンは「K」で始まりますが、母親を遡っていくとどこまでも「K」の付く馬が続くのです。ですからカムシンは「K」ファミリーと呼ぶわけですね。
父親のサマムもドイツ・ダービーの勝馬です(2000年)。ですからダービー親子制覇ですね。ドイツではこういう事例はザラ。
サマムの父は有名なモンスン Monsun という名馬で、モンスンは既に3頭のダービー馬を出しています。サマムの他に、2004年に勝ったシロッコ Shirocco と2006年のシアパレルリ Schiaparelli 。
モンスン自身はダービー2着でした。モンスンを破ってダービー馬となったのは、ジャパン・カップにも勝ったランド Lando ですよ。
モンスンはダービーこそ2着でしたが、ヨーロッパ賞2連覇などクラシック距離で大活躍、種牡馬としても大成しています。
たまには目先を変えて、ドイツ競馬の話題でした。

 

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