ダービー参戦馬の活躍続く
6月第4週のアメリカ競馬は、6月24日の土曜日に行われたG戦4鞍のみ。比較的静かな週末となっています。
最初はチャーチル・ダウンズ競馬場で行われたシカゴ・ハンデキャップ Chicago H (GⅢ、3歳上牝、7ハロン)。ケンタッキー州でシカゴ・ハンデとは奇妙な響きですが、去年までアーリントン・パーク競馬場で行われていたものがチャーチル・ダウンズに移管されました。
今年の2月にマトロン・ステークスとシカゴ・ハンデがアーリントンからチャーチル・ダウンズに変更されると発表がありましたが、そもそも二つの競馬場は共にチャーチル・ダウンズの管理下にある由。そんなこと初めて知りました。
さて装い新たにシカゴ・ハンデ、fast の馬場に3頭が取り消して10頭立て。前走チャーチル・ダウンズでウイニング・カラーズ・ステークス(GⅢ)を逃げ切ったフィンリーズラッキーチャーム Finleys’luckycharm が1対5の圧倒的1番人気。
前走同様スタートから先手を取った本命馬、4番手から追い込む8番人気(24対1)のアイヴィー・ベル Ivy Bell に2馬身4分の1差を付けて又しても逃げ切り勝ちです。3番手を進んだ6番人気(21対1)のメイラ Mayla が更に2馬身半差で3着。
ブレット・カルホウン厩舎、ブライアン・ジョセフ・ヘルナンデス騎乗のフィンリーズラッキーチャームは、これで一般ステークスを含めてステークス3連勝、G戦も2連勝となります。
次はシスルダウンズ競馬場のオハイオ・ダービー Ohio Derby (GⅢ、3歳、9ハロン)。2013年までGⅢ戦に格付けされていましたが、その後リステッドに格下げされ、去年は施行されなかった一戦。fast の馬場に9頭が出走しましたが、この競馬場は同じ馬主の馬は一括でオッズの対象になるため、3頭が4番人気(8対1)に纏まります。
ケンタッキー・ダービーに参戦した馬が4頭も揃い、13着だったガーヴィン Girvin が4対4の1番人気。
ダービー17着で7番人気(18対1)のファスト・アンド・アキュレート Fast And Accurate が逃げましたが、6番手を進んだ2番人気(5対2)のアイラップ Irap が徐々に順位を上げ、3番手で直線に入ると、2番手追走から直線で先頭に立った本命ガーヴィンに迫り、2頭が並んだところがゴール。写真判定の結果、丁度頭を下げたアイラップがハナ差でガーヴィンを捉えていました。4馬身4分の1差で7番手から伸びたダービー12着で3番人気(5対1)のアントラップド Untrapped が3着。
ダグ・オネイル厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のアイラップは、ケンタッキー・ダービー18着で、今回の4頭の中では最も着順が遅かった馬。未勝利の大穴でブルー・グラス・ステークス(GⅡ)に勝った馬ですが、それがフロックではなかったことを証明したオハイオ・ダービーでした。
最後はサンタ・アニタ競馬場の2鞍。アファームド・ステークス Affirmed S (GⅢ、3歳、8.5ハロン)は fast の馬場に1頭が取り消して僅か4頭立て。ここはダービー2着のバトル・オブ・ミッドウェイ Battle of Midway が1対9の断然1番人気。
すんなりと先頭に立った大本命、そのまま2番手を進んだ2番人気(6対1)のビー・スクエアード B Squared に4馬身4分の1差を付けて堂々の逃げ切り勝ち。3番手を進んだ3番人気(8対1)のターム・オブ・アート Term of Art が4馬身半差で3着と、レースとしても興行的にも全く面白味の無いレースでした。
ジェリー・ホーレンドルファー厩舎、フラヴィアン・プラット騎乗のバトル・オブ・ミッドウェイは、意外にもこれがステークスもG戦も初勝利。未勝利戦とアローワンス戦の勝利からいきなりサンタ・アニタ・ダービー2着で脚光を浴び、ダービー3着でファンを驚かせました。次はハスケル・インヴィテーショナルで真の3歳チャンピオンを目指します。
サンタ・アニタのもう一鞍は、プレシジョニスト・ステークス Precisionist S (GⅢ、3歳上、8.5ハロン)。1980年にハリウッド競馬場でメルヴィン・ルロイ・ハンデ Melvun LeRoy H として設立され、1988年から1991年まではGⅠに格付けされていましたが、ハリウッド閉鎖に伴って2014年からはサン・アニタに移されてGⅢに降格されていた一戦。
去年は施行すらされませんでしたが、今年は2年振りに行われて5頭立て。4月にカリフォルニアン・ステークス(GⅡ)を制したコレクティッド Collected が3対5の1番人気。
4番人気(12対1)ドンワース Donworth の逃げを2番手でマークしたコレクテッド、第3コーナーと第4コーナーの間で逃げ馬を捉えると、直線は一人旅。鞍上は追うだけで4番手から伸びた3番人気(6対1)のキャット・バーグラー Cat Burglar に何と14馬身の大差を付けていました。最後方から追い込んだ2番人気(2対1)のアクセルレート Accelerate が1馬身4分の3差で3着。
ボブ・バファート厩舎、マーチン・ガルシア騎乗のコレクテッドは、3歳シーズンをプリークネス・ステークス10着で締め括った後、今期は一般ステークス(サンタナ・マイル)から一気にステークス3連勝。G戦は3歳時の2勝を含め、4勝目となります。
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