今年のプロムス、バレンボイムの仕掛けで早くもラスト・ナイト突入か?
ということですが、プロムスの常連、ダニエル・バレンボイム、今年は早くも2回目から手兵シュターツカペレ・ベルリンと登場し、二日続けてエルガーを振ります。
昨日の1回目は、
7月15日 ≪Prom 2≫
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
~休憩~
エルガー/交響曲第1番
シュターツカペレ・ベルリン Staatskapelle Berlin
指揮/ダニエル・バレンボイム Daniel Barenboim
ヴァイオリン/リサ・バティアシュヴィリ Lisa Batiashvili
如何にも英国人が喜びそうなプログラムですが、普通に名曲を二つ並べただけのもの。なんだそれだけか、と思わせておいて最後に大盛り上がりに盛り上げる所が如何にもバレンボイムでした。
前半はバレンボイムとも度々共演しているバティアシュヴィリのソロでシベリウス。もちろん決定稿による演奏。彼女の使う楽器、グァルネリを楽しめます。盛大な拍手にもアンコールは無し。
何となく物足りなさを残して後半に入りますが、プロムスでは定番のエルガー交響曲も、今回はベルリンの団体が演奏するところがミソでしょう。気の所為か何処となくドイツ風。
前半にアンコールが無かった変わり、オーケストラのアンコールがシベリウスの悲しきワルツ。かなりアグレッシヴな表現で客席を沸かせます。
これでお開きと誰もが思った時、突然エルガーの威風堂々第1番が猛烈なスピードで炸裂。もうラスト・ナイトに突入したみたいな錯覚に襲われ、客席は興奮の坩堝。
ということで翌16日はエルガーの第2交響曲が演奏されてエルガー全集が完成します。なおペインが編纂した第3番は、8月22日にサカリ・オラモの指揮で取り上げられる予定。
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