サロネン、アダムスを振る

バロック音楽のコンサートが二日続きましたが、その後を引き継いだのはプロムスの常連、サロネン監督率いるフィルハーモニア管。毎年斬新なプログラムを披露するコンビですが、今年も余り演奏会では取り上げられない作品を並べました。

8月2日 ≪Prom 24≫
J.S.バッハ=ストラヴィンスキー/「高き天より我は来たれり」によるコラール変奏曲の編曲
ラヴェル/シェエラザード
     ~休憩~
ジョン・アダムズ/Naive and Sentimental Music
 フィルハーモニア管弦楽団 Philharmonia Orchestra
 指揮/エサ=ペッカ・サロネン Esa‐Pekka Salonen
 合唱/フィルハーモニア・ヴォイセズ Philharmonia Voices
 メゾ・ソプラノ/マリアンネ・クレバッサ Marianne Crebassa

2番目のラヴェルを除けば私も初めて聴くような作品で、ストラヴィンスキーのバッハ編曲モノはスコアこそ手元にあるものの、多分ナマで演奏している音源は初めてだろうと思います。
バッハの標題コラールを五つの変奏曲で纏めたもので、フィルハーモニア・ヴォイセズが息の合った合唱を披露してくれました。

前半の2曲目を歌うクレバッサは、今注目のフランスのメゾ。来日したことがあるかどうかは知りませんが、話題のアルバムがNMLでも聴くことができます。

後半は、ファースト・ナイトのハーモニウムに続き今年のプロムスで70歳のアダムスを記念して取り上げる作品の第2弾。新作ではなく、20年ほど前にサロネンとロサンジェルス・フィルの委嘱によって書かれた3楽章の大規模管弦楽作品。
サロネンに捧げられた作品で、1.Naive and Sentimental Music、2.Mother of the Man、3.Chain to the Rhythm の3楽章で構成される40分超の大作。そのロサンジェルス・フィルとの録音がNMLでも聴くことが出来ました。作品のタイトル、ナクソスでは「繊細で感傷的な音楽」となっています。
出版はブージーで、詳しい楽曲解説はこちら↓

http://www.boosey.com/cr/music/John-Adams-Naive-and-Sentimental-Music/5635

アダムスは、11月には新しいオペラ「Girls of the Golden West」を初演するというのもホット・ニュースでしょう。

 

 

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