リンドベルイの新曲と第9
前回、今年のプロムスは声楽作品が多いと書きましたが、24日のプロムスも声楽を含む最も有名な作品、ベートーヴェンの「だいく」が取り上げられました。
思えば第9はロンドンのフィルハーモニック協会から委嘱されたのが作曲の切っ掛け。それも委嘱が丁度200年前のことですから、今年ロンドン・フィル(当時のロンドン・フィルハーモニック協会とは別ですが)が演奏すること自体に意味があるんですネ。
7月24日 ≪Prom 13≫
マグヌス・リンドベルイ Magnus Lindberg/2つのエピソード Two Episodes (BBC共同委嘱作、世界初演)
ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 London Philharmonic Orchestra
指揮/ウラディミール・ユロフスキー Vladimir Jurowski
ソプラノ/ミアー・ピアソン Miah Persson
メゾ・ソプラノ/アンナ・ステファニー Anna Stéphany
テノール/ジョン・ダジャク John Daszak
バス/クリストファー・パーヴェス Christopher Purves
合唱/ロンドン・フィルハーモニック合唱団 London Philharmonic Choir
第9の前に演奏されたのが、2014年からロンドン・フィルのレジデンス・コンポーザーを務めているリンドベルイの新作。プロムスでは毎シーズン、何人もの同時代の作曲家に新作を委嘱し、世界初演が行われています。今年は≪Prom 13≫で最初の作品が紹介されました。
リンドベルイは1958年生まれのフィンランドの作曲家兼ピアニストで、同オケのレジデンス・コンポーザーは2017年までの任期だそうです。
この日世界初演された2つのエピソードという作品は、BBCとロンドン・フィル、ヘルシンキ音楽祭、カーサ・ダ・ムジカの共同委嘱作で、演奏時間は15分ほど。ブージー&ホークスのホームページに概要が掲載されています。
http://www.boosey.com/cr/music/Magnus-Lindberg-Two-Episodes/101701
リンドベルイの作品はNMLでもかなりの数の作品が配信中ですが、今回のものはメロディックな個所もあり、比較的馴染みやすい作品と聴きました。
この演奏会は休憩無し。第9に付いては特に触れることも無いでしょう。若い指揮者ということもあり、使用されているのはベーレンライター版。
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