圧巻、ファウストの劫罰

ホヴァンシチーナ、ベルシャザールの饗宴と声楽付きの大曲が続きましたが、8日の火曜日も声を堪能するプロムスでした。
ファウストの劫罰はオペラとして上演されることもありますが、ベルリオーズが意図したのはレジェンド・ドラマティーク、日本語では劇的物語と訳されたりしますが、オペラともオラトリオとも異なるベルリオーズの独創的な個性が創設した全く新しいジャンルとして楽しむのが正しいと思いますがどうでしょうか。

8月8日 ≪Prom 31≫
ベルリオーズ/ファウストの劫罰
 オルケストル・レヴォルショネール・エ・ロマンティーク Orchestre Révolutionnaire et Romantique
 指揮/サー・エリオット・ガーディナー Sir John Eliot Gardiner
 合唱/トリニティー少年合唱団 Trinity Boys Choir、モンテヴェルディ・コール Monteverdi Choir、スコットランド・ナショナル・ユース・コール National Youth Choir of Scotland
 ファウスト/マイケル・スパイアーズ Michael Spyres
 マルゲリータ/アン・ハランバーグ Ann Hallenberg
 メフィストフェレス/ローラン・ナウり Laurent Naouri
 ブランデル/アシュレー・リッチズ Ashley Riches

今回はベルリオーズを得意とするガーディナーの指揮。というより、このコンビがベルリオーズ作品を、3人の素晴らしい歌手たちを得て選曲したと言えるでしょう。

全体の真ん中に相当する第2部と第3部の間に休憩が入ります。ラコッツィ行進曲辺りまではややテンポが間延びするような印象を受けたり、ライヴならではのアクシデントもありましたが、それを補って余りある名演。
ファウスト、メフィストフェレス、マルゲリータの3歌手は正に適材適所、特にスパイアーズのハイCには驚嘆しました。最後の地獄落ちから救済の場面など、実際にアルバート・ホールで聴いていたらどんなに感動することか・・・。

とにかく聴いてみてください。それしか言うことはありません。

 

 
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