ミラノ・スカラ座フィルのプロムス・デビュー

前回のプロムス・レヴューは22日のBBC響でしたが、次の23日は新世界交響曲の解剖プログラム、更に24日はジャズと言うことで2日間はパスしました。
この1週間ほどは2日遅れのレポートでしたので、これでスタートした頃の1日遅れに戻ったことになります。

ということで25日から9月9日のフィナーレまでは連日ぶっ通し。8つの外国オケ(イギリスから見て)が10公演、地元オケが5公演をこなし、目出度くラスト・ナイトに突入するスケジュールになっています。
毎年最後の2週間になるとゲスト・オケが続々登場しますが、その最初はミラノ・スカラ座がお国モノのレスピーギで会場を沸かせました。

8月25日 ≪Prom 54≫
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲
     ~休憩~
レスピーギ/交響詩「ローマの噴水」
レスピーギ/交響詩「ローマの松」
 ミラノ・スカラ座フィルハーモー管弦楽団 Filarmonica della Scala
 指揮/リッカルド・シャイイー Riccardo Chailly
 ヴァイオリン/レオニダス・カヴァコス Leonidas Kavakos

意外なことにスカラ座のオケはこれがプロムス・デビュー。このオケ、スカラ座のピットに入るときは「ミラノ・スカラ座管弦楽団」と呼ばれますが、今回の様に純粋なオーケストラとして演奏したり録音する際には「Filarmonica della Scala」となるようですね。
ウイーン国立歌劇場がウイーン・フィルに変身するようなものでしょうか。

スカラ座の音楽監督、2015年からはシャイイー。このコンビについては、そして今回の演奏曲目についても改めて紹介することもないでしょう。この日のプログラムは、前日にルツェルン音楽祭でも演奏されていました。
音だけ聴いていては判りませんが、最初の協奏曲からしてコントラバスは9本も使われていたのだそうです。カヴァコスとシャイイーは、ブラームスの協奏曲をライプチヒ・ゲヴァントハウス管と録音済み。カデンツァは最も一般的なヨアヒム版が弾かれています。
ブラームスの後、如何にも客席はアンコールを要求するような拍手を浴びせましたが、アンコールは無し。

後半のレスピーギ2曲は、このホールにはピッタリ。しかしライヴ中継となると限界があって、これはナマで聴いてこそでしょう。
ところでシャイイーは、この秋にルツェルン祝祭管弦楽団と日本ツアーがある予定。10月に各地で実体験される方も多いと思います。

 

 

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