ハリケーン・ハービーの中で

9月3日の日曜日は3連休の中日、フィナーレが迫ったサラトガとデル・マーで夫々一鞍づつのG戦が行われました。

ところで先週末のアメリカは大型ハリケーンのハービーが本土に上陸して大きな被害を齎しましたが、ニューヨークも漸くその余波を受け、サラトガ競馬場の馬場は sloppy と泥んこ状態。昨日のプライオレス・ステークス Prioress S (GⅡ、3歳牝、6ハロン)は1頭が取り消して8頭立てで行われました。ステークスそのものも初挑戦ながら、前走アローワンス戦を3馬身差で圧勝した新星ドーン・ザ・デストロイヤー Dawn the Destroyer が5対2の1番人気。
3番人気(4対1)のステューデント・ボディー Student Body が逃げ、ドーン・ザ・デストロイヤーは大胆にも最後方から。2番手でマークしていた5番人気(9対2)のヴァーティカル・オーク Vertical Oak が第4コーナーで外から逃げ馬を捉えると、4番手追走から内ラチ沿いに伸びる2番人気(7対2)のノンナ・メラ Nonna Mela に5馬身4分の1差を付ける一方的な勝利となりました。最後で追い込んだドーン・ザ・デストロイヤーが1馬身4分の1差で3着。
前日のガン・ランナー Gun Runner に続いてスティーヴン・アスムッセン厩舎、こちらはジョン・ヴェラスケス騎乗のヴァーティカル・オークは、5月ピムリコのミス・プリークネス・ステークス(GⅢ)に続いて二つ目のG戦勝ち。その間ヴィクトリー・ライド・ステークス(GⅢ)2着、前走テスト・ステークス(GⅠ)5着を挟みましたが、得意の6ハロン、そして大好きだという泥んこ馬場で本領を発揮しました。

一方のデル・マー競馬場は、デル・マー・ダービー Del Mar Derby (芝GⅡ、3歳、9ハロン)。こちらも曇ってはいましたがハリケーンの直接の影響はなく、馬場は firm 。前走ラ・ホヤ・ハンデ(芝GⅢ)を鮮やかに差し切った侍、シャープ・サムライ Sharp Samurai が2対1の1番人気。
レースは7番人気(18対1)のモンスター・マン Monster Man が逃げましたが、向正面で8番人気(29対1)のハーバー・マスター Harbour Master が交わして先頭。しかし直ぐにハナを奪い返したモンスター・マンが先頭で直線に入ると、7番手で待機したシャープ・サムライが馬場の中央を一気に突き抜け、4番手を進んだ2番人気(3対1)のビッグ・スコア Big Score に半馬身差を付けて見事に人気に応えました。5番手に付けていた3番人気(3対1)のボーウィーズ・ヒーロー Bowies Hero が同じく半馬身差で3着。
マーク・グラット厩舎、ゲーリー・スティーヴンス騎乗のシャープ・サムライは、これで3連勝、G戦も2連勝でデル・マーの3歳芝路線の頂点に立ちました。芝コースのダービーはこの後も目白押し、次はGⅠ獲りに挑むことになるでしょう。

 

 

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