サラトガとデル・マーが同時フィナーレ

土曜日からの3連休、9月4日の月曜日はレーバー・デイで、この日サラトガとデル・マーの夏開催が同時にフィナーレを迎えました。

サラトガ競馬場は天候も回復し、フィナーレのG戦は2鞍。先ずバーナード・バルーク・ハンデキャップ Bernard Baruch H (芝GⅡ、3歳上、8.5ハロン)は yielding の芝コースに2頭が取り消して7頭立て。ライヴァルのアメリカン・パトリオット American Patriot が取り消したこともあり、前走シューメーカー・マイル(芝GⅠ)3着の古豪ハート・トゥー・ハート Heart to Heart が2対1の1番人気。
逃げたら滅法強いハート・トゥー・ハート、今回も1番枠発走を利してすんなり先頭に立つと、後続を巧く引きつけながらの逃げ。後方2番手から追い込む最低人気(13対1)の伏兵フォージ Forge に1馬身4分の1差を付ける逃げ切り勝ちで人気に応えました。4番手を進んだ2番人気(3対1)のデルタ・プリンス Delta Prince が同じく1馬身4分の1差で3着。
ブライアン・リンチ厩舎、イラッド・オルティス騎乗のハート・トゥー・ハートは、これがG戦9勝目となる6歳牡馬。今期2戦目にガルフストリームでカナディアン・ターフ・ステークス(芝GⅢ)に勝ち、続くメイカーズ46マイル(芝GⅠ)が首差の2着、そして前走がシューメーカー・マイルの3着でした。3歳時に2鞍、4歳時にも2鞍、そして去年は3鞍と複数のG戦を制し、今期も2勝と堅実。次は来月のシャドウェル・ターフ・ステークス(芝GⅠ)を使ってBCマイルに挑戦する計画です。

夏のサラトガのトリは、来年のスターを選出するホープフル・ステークス Hopeful S (GⅠ、2歳、7ハロン)。good のメインコースに8頭が出走し、無敗馬が3頭参戦していましたが、3対1の1番人気に支持されたのは、前走サラトガのサンフォード・ステークス(GⅡ)で2着だったフリー・ドロップ・ビリー Free Drop Billy でした。
3番人気(5対1)のナショナル・フラッグ National Flag が逃げましたが、2番手を進んだ4番人気(5対1)のスポーティング・チャンス Sporting Chance が3~4コーナー半ばで逃げ馬を捉えて直線。ゴール直前で物見をしたのか大きく外に膨れてヒヤリとさせましたが、5番手から追い上げる本命フリー・ドロップ・ビリーを首差抑えて優勝。6番手から内ラチ沿いに追い込んだ5番人気(6対1)のギヴミーアミニット Givemeaminit が頭差の3着でした。勝馬が寄れたため内にコースを変えたロビー・アルバラード騎手から意義が申し立てられましたが、審議の結果、入線通りで確定しています。
ウェイン・ルーカス厩舎、ルイス・サエズ騎乗のスポーティング・チャンスは、チャーチル・ダウンズのデビュー戦で2着、2走目となる前走サラトガで初勝利を挙げ、これが未だ3戦目。今回の上位3頭は大接戦だけに、一歩抜け出したとまでは言えないでしょう。ルーカス師はこのレース8勝目、オーナーも3勝目となります。

デル・マーに行く前に、パークス・レーシング競馬場にも立ち寄りましょう。休日のG戦は3鞍ですが、簡単に取り上げることにしましょう。最初のグリーンウッド・カップ Greenwood Cup (GⅢ、3歳上、12ハロン)は fast の馬場に7頭立て。去年のBC開催で行われたマラソン・ステークス(GⅡ)を制したスクーバ Scuba がイーヴンの1番人気。
そのスクーバが逃げましたが、第3コーナーを過ぎて早くも一杯。3番手に付けていた2番人気(9対5)のメイドフロムラッキー Madefromlucky が抜け出すと、直線はキャンターのまま独走し、5番手から追い込む5番人気(15対1)のテストスターストーン Testosterstone に何と12馬身4分の1差を付ける圧勝でした。2番手で先行していた6番人気(16対1)のレット・ミー・ゴー・ファースト Let Me Go First が4分の3馬身差で3着に入り、スクーバは6着敗退。
トッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のメイドフロムラッキーは、3歳時の8月にウエスト・ヴァージニア・ダービー(GⅡ)に勝って以来となる2年1か月ぶりの勝鞍。その前にはピーター・パン・ステークス(GⅡ)に勝ち、ベルモント・ステークスにも出走して6着になった実績馬でもあります。

続くターフ・モンスター・ステークス Turf Monster S (芝GⅢ、3歳上、5ハロン)。good の芝コースに1頭が取り消して10頭立てとなり、2015年にこのレースを制しているピュア・センセーション Pure Sensation が7対5の1番人気。
7番人気(32対1)ボールド・サンダー Bold Thunder の逃げを5番手で追走したピュア・センセーション、直線では巧く空いた内ラチ沿いのコースを鋭い瞬発力で一気に突き抜けると、6番手から追い込む5番人気(8対1)のモンゴリアン・サタデイ Mongolian Saturday に半馬身差を付けて見事人気に応えました。3番手を進んだ6番人気(15対1)のスノーデイ Snowday がハナ差の3着。
クリストフ・クレメント厩舎、ケンドリック・カームーシュ騎乗のピュア・センセーションは、これがG戦5勝目となる6歳せん馬。前走サラトガのリステッド戦(トロイ・ハンデキャップ)は6着でしたが、前々走は同じパークス・レーシングのパークス・ダッシュ(芝GⅢ)を制して2連覇を達成していました。

パークスの最後はスマーティー・ジョーンズ・ステークス Smarty Jones S (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。1頭が取り消して6頭立てとなり、ウッド・メモリアル(GⅡ)2着、ドワイヤー・ステークス(GⅢ)3着のバタリオン・ランナー Battalion Runner が6対5の1番人気。
レースは2番人気(2対1)のカーネルスダークテンパー Colonelsdarktemper が逃げ粘る所、3番手を進んだ3番人気(7対2)のパヴェル Pavel が大外からこれを捉え、4番手から抜けた5番人気(10対1)のトーク・ロジスティックス Talk Logistics に6馬身の大差を付ける圧勝となりました。逃げたカーネルスダークテンパーが粘って1馬身差の3着に入り、2番手を追走した人気のバタリオン・ランナーは5着敗退。
ダグ・オネイル厩舎、マリオ・グティエレス騎乗のパヴェルは、7月1日にサンタ・アニタでデビュー勝ちした遅れてきた新星で、2戦目にサラトガのジム・ダンディー・ステークス(GⅡ)に挑戦して4着になったばかり。これが未だ3戦目でのG戦初勝利となります。

そしてサラトガと同じく開催フィナーレとなるデル・マー競馬場は、こちらも2歳牡馬戦のデル・マー・フューチュリティー Del Mar Futurity (GⅠ、2歳、7ハロン)一鞍。fast の馬場に9頭が出走し、前走ベスト・パル・ステークス(GⅡ)を含めて3戦無敗のラン・アウェイ Run Away が5対2の1番人気。
先ずは最低人気(81対1)のマスター・ルーラー Master Ruler が先手を取りましたが、直ぐに5番人気(5対1)のソウル・ストレイト Soul Streit がハナを奪っての逃げ。直線、内から3番手を進んだ本命ラン・アウェイが先頭に立ちましたが、外から2番人気(3対1)のザッター Zatter と、更に外から3番人気(7対2)のボルト・ドロ Bolt d’Oro とが追い上げて2頭のマッチレース。最後は外のボルト・ドロが勝り、ザッターに4分の3馬身差を付けて差し切りました。人気のラン・アウェイは4馬身4分の3差の3着に敗れて初黒星。
ミック・ルイス厩舎、コーリー・ナカタニ騎乗のボルト・ドロは、8月5日にデル・マーで新馬勝ちしたばかり。2戦2勝、無傷でGⅠ馬のタイトルを獲得しています。

 

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください