降格2年目のGⅢ戦2題
土曜日はクラシック・トライアルに沸いたアメリカ競馬でしたが、翌日曜日はニューヨークとケンタッキーでGⅢ戦が一鞍づつ行われました。どちらも去年からGⅢに降格されたレースというのが共通していますが、ただの偶然でしょう。
アケダクト競馬場で行われたディスタッフ・ハンデキャップ Distaff H (GⅢ、4歳上牝、7ハロン)は、fast の馬場に6頭が出走し、去年4月にトップ・フライト・インヴィテーショナル(GⅢ)を制したカランバ Carrumba が2対1の1番人気。
最低人気(15対1)のケルソケイト Kelsocait が逃げ、カランバは5番手追走。しかし本命馬はこの日は気分がオフだったようで精彩を欠き、結局は5着敗退に終わります。レースは2番手に付けていた3番人気(3対1)のクリップザクーポンナニー Clipthecouponannie が第3コーナーで先頭に立ち、更に直線では4番手を進んだ2番人気(5対2)のインダルジェント Indulgent が抜けた所に、3番手に付けていた5番人気(5対1)のハイウェイ・スター Highway Star が外から急襲。最後はハイウェイ・スターがインダルジェントに半馬身差を付けて優勝し、2馬身差でクリップザクーポンナニーが3着でした。
ロドリゴ・ウビーヨ厩舎、エンジェル・アロヨ騎乗のハイウェイ・スターは、去年12月にG戦初挑戦のゴー・フォー・ワンド・ステークス(GⅢ)に勝った4歳馬。今期初戦のアケダクト一般ステークス(レディース・ハンデ)は4着でしたが、再びG戦を制し、これでG戦は2戦2勝とパーフェクトとなりました。
一方、キーンランド競馬場で行われたボーモント・ステークス Beaumont S (GⅢ、3歳牝、7ハロン)も、デイスタッフ同様に去年からGⅢに降格された一戦。fast の馬場に7頭が出走し、去年無敗のまま挑戦したBCジュヴェナイル・フィリーズで11着と惨敗したスイート・ロレッタ Sweet Loretta が6対5の1番人気。
5番人気(8対1)プロミシス・ブロークン Promises Broken の逃げを4番手の内で待機したスイート・ロレッタ、直線ではポッカリ空いたインコースからスルスルと足を伸ばすと、最後は馬場の中央に寄せながらも、2番手を追走した6番人気(16対1)のサイン・ウェイヴ Sine Wave に3馬身差を付ける横綱相撲で期待に応えました。最後方から追い込んだ同じ6番人気(16対1)のレイニー Laney が更に3馬身半差で3着。
トッド・プレッチャー厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のスイート・ロレッタは、2歳時デビューからスカイラーヴィル・ステークス(GⅢ)、スピナウェイ・ステークス(GⅠ、1着同着ながらも)と無傷で勝ち進んでBCは3番人気。スタートで躓いたのが致命傷で12頭立て11着の大敗でしたが、これが今期初戦で見事に復活。短距離では最前線に立つ3歳牝馬の1頭でしょう。
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