逃げ切ってGⅠ戦初制覇
今週のアメリカ競馬はBCの3週前、殆どのトライアルを終了し、金曜日から日曜日にかけてのG戦は3日間で僅か4鞍と極めて静かな週末を迎えています。
10月14日の土曜日でさえG戦は2つの競馬場で2鞍。ベルモント・パーク競馬場ではfast の馬場でフューチュリティー・ステークス Futurity S (GⅢ、2歳、6ハロン)が行われました。かつてはGⅠ戦を誇った2歳戦ですが、BC誕生と共にステイタスを失い、最早単なるGⅢ戦。出走馬も1頭が取り消して5頭立てと寂しく、前走2戦目で初勝利を挙げたばかりのエンゲージ Engage が1対2の1番人気でした。
4番人気(11対1)のレッド・ベリル Red Peril が逃げ、余り離されずに最後方を進んだエンゲージが第4コーナーで前3頭を外から捉えると、3番手を進んだ3番人気(9対2)のバリー・リー Barry Lee に3馬身半差を付けて人気に応えました。2番手に付けていた2番人気(2対1)のモジョヴェイション Mojovation が4馬身4分の3差で3着。
チャド・ブラウン厩舎、ホセ・オルティス騎乗のエンゲージは、サラトガのデビュー戦が2着。同じサラトガの2戦目で初勝利を挙げ、これがG戦初勝利で通算成績は3戦2勝となりました。
一方のキーンランド競馬場は3歳牝馬限定の芝コースGⅠ戦、クィーン・エリザベスⅡ世チャレンジ・カップ Queen Elizabeth Ⅱ Challenge Cup (芝GⅠ、3歳牝、9ハロン)。3歳馬限定ですからBCの対象じゃありません。ヨーロッパからヴヘイダ Wuheida が登録していましたが結局出走せず、10頭立て。去年のBCジュヴェナイル・フィリーズ・ターフの勝馬で、前々走ベルモント・オークスを制したGⅠ戦2勝のニュー・マネー・ハネー New Money Honey が5対2の1番人気。
レースは3番人気(5対1)のラ・コロネル La Coronel がスタートから飛び出し、そのまま主導権を握り続け、3番手追走の6番人気(9対1)ダディーズ・リル・ダーリング Daddys Lil Darling に半馬身差を付けての逃げ切り勝ち。7番手から伸びた9番人気(20対1)のマダム・ダンスアロット Madam Dancealot が3馬身半差で3着に入り、ニュー・マネー・ハネーは2番手でマークするも6着に沈んでしまいました。
マーク・カッセ厩舎、ホセ・レズカノ騎乗のラ・コロネルは、キーンランドの春開催でアパラチアン・ステークス(芝GⅢ)を制した馬。続くエッジウッド・ステークス(芝GⅢ)も勝っており、2歳時のジャスミン・ステークス(芝GⅢ)と合わせてG戦は4勝目となります。GⅠ戦は初勝利で、去年のBCジュヴェナイル・フィリーズ・ターフではニュー・マネー・ハネーの6着でした。今期はロイヤル・アスコットに遠征してコロネーション・ステークスは5着、帰国してからはサラトガのレイク・プラシッド(芝GⅡ)で2着、前走ベルモントのサンズ・ポイント(芝GⅡ)は2着と順位を上げての勝利です。
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