2017プロムスのウィーン・フィル(2)
ラスト・ナイトの一つ前、今年のプロムス最後から2番目は、前日に続いてウィーン・フィルの指揮。前日と替わって二日目はティルソン・トーマスの指揮でした。
仮にプロムス全75回のセット券を買えば、平土間席(椅子は無い)ですがウィーン・フィルと雖も一晩500円位のもの。圧倒的にチケットが廉いのもロンドン楽壇の有難い所ですね。
9月8日 ≪Prom 74≫
ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲第14番変ホ長調K449
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第7番
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Vienna Philharmonic
指揮/マイケル・ティルソン・トーマス Michael Tilson Thomas
ピアノ/エマニュエル・アックス Emanuel Ax
今回も作品について態々書くこともありません。最初のブラームスは、作曲家自身の指揮でウィーン・フィルが初演した作品。
アックスが弾くモーツァルトは余り演奏されることのない協奏曲ですが、取り上げる場合には問題になることがあります。それは第1楽章のカデンツァ直前、第320小節の扱い。今回は1小節少ない版で演奏されました。
そのカデンツァは、モーツァルト自身の残したものが弾かれました。
アックスのアンコールは、シューベルトの即興曲変イ長調作品142-2。
メインのベートーヴェン、第1楽章と第4楽章の提示部は全て繰り返しましたが、第3楽章は慣例のカットあり。即ちスケルツォ後半、第2トリオの反復記号は省略していました。
完全主義のアバドやラトルとは一線を画しているようです。
オーケストラのアンコールは、意外にもデリアスの「春を告げるカッコウを聞いて」でした。
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