プロムスのボヘミアン・ラプソディー

プロムス二日目は良く知っている曲目だけでもあり、パスしようかなと思っていましたが、やっぱり聴いちゃいました。日本とは因縁の深い指揮者とオーケストラ、聴いて良かったと思います。一か月間は何時でも聴けますから、暇を見つけてどうぞ。こんなプログラムです。

7月20日 ≪Prom 2≫
ドヴォルザーク/ヴァイオリン協奏曲

     ~休憩~
スメタナ/わが祖国
 バンベルグ交響楽団
 指揮/ヤクブ・フルシャ Jakub Hrusa
 ヴァイオリン/ジョシュア・ベル Joshua Bell

ソリストのベルも、指揮するフルシャも改めて解説するまでもないでしょう。フルシャは2016年からバンベルグ交響楽団の首席指揮者を務めており、最近その任期を延長して2026年までの10年間とする旨の記者会見があったばかりですね。バンベルク響の前任首席指揮者は東響でお馴染みのジョナサン・ノットでしたし、その前は確かN響に何度も来演したホルスト・シュタインでしたっけ。
そもそもバンベルク響の前身はプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団と呼ばれていて、これも日本には因縁の深いカイルベルトが君臨していたオケ。今回のプロムスはこのコンサート1回だけですが、チェコの名曲を並べたプログラムは、ほぼお国モノと言っても良いでしょう。

ジョシュア・ベルのアンコールは、ドヴォルザークの弦楽三重奏のためのミニアチュールから第1曲のカヴァティーナ。後にヴァイオリンとピアノ用に編曲されて4つのロマンティックな小品作品75としても知られるもの。作品75にはカヴァティーナと言うタイトルは付いていませんが、原曲は作品75aという番号が振られています。ベルは、オーケストラのヴァイオリンとヴィオラの首席を加えた3人で客席を沸かせています。

メインはスメタナの連作交響詩。日本ではこの6曲セットだけで一晩のプログラムとすることが多いのですが、今回はプログラム後半、もちろん曲間に拍手が入りますが、6曲を通して演奏しました。
フルシャの先生は日本フィルやN響と親しかったビエロフラーヴェクと、札響で数々の名演を残したエリシュカ。今回のわが祖国は既にバンベルク響とも録音している十八番ですが、最近聴いたばかりのエリシュカ/札響盤と雰囲気が非常に良く似ていると感じましたがどうでしょうか。やはり師弟の演奏か。

オケのアンコールもあって、スメタナの歌劇「売られた花嫁」からポルカとフリアント。ロイヤル・アルバート・ホールに響いたボヘミアン・ラプソディーに、思わずコメンテイターは “歌の無いドラマ!!” と叫んでいましたよ。

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