ヘンリー・ウッドとロシア音楽

プロムスもそろそろ第5週目に突入しました。ということは折り返し点を過ぎたということです。
前日はヴィクトリア女王のアニヴァーサリー・コンサートでしたが、17日はヘンリー・ウッド生誕150年記念プログラム。今年のプロムス何度目の企画でしょうか。

8月17日 ≪Prom 41≫
リムスキー=コルサコフ/組曲「ムラダ」
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第1番(1891年原典版)
     ~休憩~
リャードフ/ババ=ヤーガ
リャードフ/キキモラ
リャードフ/黙示録より
グラズノフ/交響曲第5番
 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮/ウラディミール・ユロフスキー Vladimir Jurowski
 ピアノ/アレクサンドル・ギンジン Alexander Ghindin

この日は全てヘンリー・ウッドが初演した作品によるプログラムと徹底していて、全てがロシア音楽。。前半は世界初演、後半は英国初演された曲目なのだそうです。余り音楽史では語られることが無い情報ですが・・・。

プロムスのホームページによれば、リムスキー=コルサコフは1898年、ラフマニノフは1900年。リャードフは夫々1906年、1917年、1914年。グラズノフは1897年にヘンリー・ウッドが初めて世界に、そして英国に紹介しました。

ムラダ組曲の第5曲「行列」にある合唱はカットしての演奏。
2曲目のラフマニノフを弾くギンジン(ギンディンと書くべきかも)は、今回がプロムス・デビュー。プロフィールはこちらから。

https://www.alexanderghindin.com/

ギンジンによれば、今回取り上げる第協奏曲のオリジナル・ヴァージョンは後の改訂版とは別の作品とのこと。ギンジンがアシュケナージ指揮で録音している他には聴けない珍しい機会でしょう。改訂版より濃密な印象が残りました。
アンコールはラフマニノフの楽興の時ホ短調作品16-4。

後半はリャードフとグラズノフ。共に最近のコンサート・プログラムではめっきり演奏機会が減ってしまった作品が並びました。ウッドが活躍していた頃はもっと頻繁に聴かれていた「名曲」たちだと思います。

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