2つの第1交響曲
18日のプロムスは、大英帝国を構成する4大州の一つ北アイルランドの都ベルファストを本拠とするアルスター管弦楽団が、2014年から音楽監督を務めるラファエル・パヤーレと共に青春をテーマとしたプログラムを披露しました。
8月18日 ≪Prom 42≫
ベートーヴェン/交響曲第1番
クララ・シューマン/ピアノ協奏曲
~休憩~
グバイドゥーリナ/Fairytale Poem
ショスタコーヴィチ/交響曲第1番
アルスター管弦楽団
指揮/ラファエル・パヤーレ Rafael Payare
ピアノ/マリアム・バタシヴィリ Mariam Batsashvili
パヤーレは、一昨年のN響の夏を任された指揮者。N響ではパヤーレとクレジットしていましたが、BBCではパジャーレと発音しています。この人の呼び方は未だ定まっていない印象。今年39歳、ヴェネズエラ出身の指揮者で、この7月からサン・ディエゴ交響楽団の首席指揮者に就任したばかりだそうです。奥様はチェリストのアリサ・ワイラーシュタイン。プロフィールはこちら。
http://amati-tokyo.com/english/artist/rafael-payare.html
ベートーヴェンに続いては、クララ・シューマンのピアノ協奏曲。クララが13歳の時に書き始め、完成したのは15歳の時というから驚きます。この作品、プロムスではこれが初演となる由。
ソロを弾くバタシヴィリも、これがプロムス・デビュー。若い才能が初めてプロムスの舞台を踏みました。バタシヴィリのホームページはこちら。
アンコールは、リストのパガニーニ大練習曲から第4番。ワーナーからショパンとリストのアルバムを出すことになっている初物を楽しみましょう。
後半は1931年生まれの女性作曲家、グバイドゥーリナのオーケストラ作品(1941年の作品)から。彼女の消して多くは無いオーケストラ作品の一つで、出版元であるシコルスキのスコアを何とか見ることは出来ます。
このURLをクリックし、Score for Viewing をポチッと押してください。10分ほどの作品ですが、PDFが二つに分かれていて、一旦放送を一時停止して後半のスコアを開き、放送再開で最後までお楽しみください。現代音楽にしては見易い譜面です。
楽器編成表を見れば判るように、木管ではオーボエとファゴットが使われていませんので、クラリネットでチューニングする珍しい楽曲の一つと言えるでしょうか。
最後は、最初にグバイドゥーリナを認めたショスタコーヴィチの最初の交響曲。
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