フランクフルトの無観客演奏会(オンライン)

今日はフランクフルトの hr-Sendesaal で行われた無観客演奏会を楽しみました。無料配信されたのは今から10時間ほど前ですが、コンサートの収録が行われたのは5月27日だったそうです。演奏会は二部に分かれ(もしかしたら第3部があるかも)ていて、前半と後半は別の番組として配信されています。


前半は、
リヒャルト・シュトラウス/13管楽器のためのセレナード作品7

 アンタレス・アンサンブル

 セバスチャン・ウィッティバー(フルート) マシュー・ジェームス・ハイアム(フルート) トマーシュ・モツリンク(クラリネット) スヴェン・ヴァン・デア・クイップ(クラリネット) ホセ・ルイス・ガルシア・ヴェガラ(オーボエ) ミヒャエル・ヘフェーレ(オーボエ) テオ・プラース(バスーン) カーステン・ウィルケニング(バスーン) マルク・グルーバー(ホルン) ミヒャエル・アームブラスター(ホルン) トーマス・ゾンネン(ホルン) ゲルダ・ヴィント=シュペルリッヒ(ホルン) サイモン・バックハウス(コントラバス)


要するに hr 響、フランクフルト放送交響楽団のメンバーたちによる室内楽で、アンタレス・アンサンブルという団体名はこのコンサートのために命名されたものか、これまでもこの団体として活動していたのかは分かりません。ドイツのオーケストラ活動に詳しい方に訊いてみましょう。当然ながらソーシャル・ディスタンスのルールに則って配置されたメンバー、全員が立奏での演奏でした。リヒャルト・シュトラウスにはこの編成による作品4の組曲もあって、モーツァルトに模したセレナードは時々演奏会でも取り上げられますね。こんな情勢ならではの選曲と言えるでしょう。
作品は比較的大きな編成にしては短く、スコアにして20ページほど、演奏時間が10分弱という贅沢な演奏会です。作品の最後で、第1バスーンのテオがカメラ目線になるのが可愛い、と言ったら叱られるかな。


管楽器のコンサートから暫くして配信されたのが、
ベートーヴェン/交響曲第2番

 フランクフルト放送交響楽団 指揮/セミョーン・ビチュコフ


こちらもステージを隅から隅まで使用し、贅沢に並べられた「ソーシャル・ディスタンス配置」。弦楽器は極力人数を絞り、コントラバスは3人、チェロも4人だったと思います。思います、というのはカメラワークにアップ画像が多く、オーケストラ全体が映し出されるカットが少なかったから。何れにしてもアムステルダムやオスロ同様、弦楽器は一人1台の譜面台を使用していました。これ、コロナ後の演奏会では常識になるでしょうね。
ビチュコフのベートーヴェン交響曲というのは初めて聴きましたが、第1楽章提示部の繰り返しは実行。オーソドックスな解釈と聴きました。これでオンライン演奏会では早くもベートーヴェンの交響曲を3曲鑑賞(第7はコンセルトヘボウの無観客で聴きましたが、感想は書いていません)。やはりベートーヴェンはソーシャル・ディスタンス演奏会でもチャンピオンでしょうね。

ところで hr では3月から無観客演奏を配信し続けていますが、当初ステージ上は3密状態でした。今はステージも広々としていて、3月ごろの映像と見比べてみるのも面白いかもね。

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