職人技が光る、明朗な交響曲(オンライン)

今日は大変に忙しい一日でした。朝一番で昨日のナマ演奏会の感想を書き、アーカイヴ配信が遅れていたミューザ川崎での神奈川フィル演奏会を視聴。ライブ配信で起きたトラブルが見事に修復されていたのを確認しました。
続いて昨日聴いてきたばかりの日本フィル特別演奏会をアーカイヴ配信で再確認。こちらも画像・音質共に満足の行くもので、ライヴの印象に極めて近いことに満足します。

そうこうしているうちに昼となり、前日ライヴで聴けなかったサマーミューザでの群響を一気に鑑賞。終わると丁度東フィルのミューザ公演が始まる時間で、2時間タップリのコンサートを楽しんで夕方5時になってしまいました。
何のことはない、オンライン音楽会を四つも梯子してしまいましたわ。余り調子に乗っちゃ行けませんね。

ということで、遅れ馳せながら群馬交響楽団の演奏会を紹介しておきましょう。彼らのフェスタサマーミューザ登場は今回が初めてだそうで、高崎からバスを連ねての遠征だったそうな。プログラムは、

ベートーヴェン/交響曲第4番
     ~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第2番
 管弦楽/群馬交響楽団
 指揮/高関健
 コンサートマスター/伊藤文乃

私は一度、高崎に遠征して群響定期を聴いたことがあります。去年落成した高崎芸術劇場ではなく、横に広い会場の群馬音楽センターででした。
その他には彼らの東京公演も二度ほど出掛けたことがありますが、楽員の顔などは忘れてしまいました。ところが今回、鮮明な映像による配信を見ていて顔を知っている楽員が何人か。今回だけのゲスト出演なのか群響に移籍されたのか、後で調べて見ることにしましょう。こんなことに気付くのも配信ならではと言えそうですね。

7月30日に行われた秋山/東響の田園・運命に続くベートーヴェン2曲プロで、こちらは偶数番号を並べた渋い選曲。東響のプレトークに逆らうわけではありませんが、個人的にはこちらの方が「美味しいプログラム」じゃないでしょうか。
先に演奏された第4は、現時点では私が最も好きなベートーヴェン交響曲ですし、第2は後の第9を先取りするようなアイディアが随所に散りばめられた隠れ名曲。序奏の下降リズムは第9第1楽章の冒頭主題の遥かな先駆だし、フィナーレの第2テーマは良く聴けば歓喜のテーマと同じ音程、調も同じニ長調でしょ。

プレトークでは、元群響音楽監督で学究肌のマエストロ、高関健氏が熱いベートーヴェン解釈を披露してくれました。演奏は、楽譜の隅々まで検証されるマエストロならではの傾聴すべき解釈。手元のスコアを確認しながら再度聴くという楽しみもあります。
アンコールもベートーヴェンで、第2交響曲とほぼ同じ頃に書かれていた「プロメテウスの創造物」序曲。拘りの人・高関ならではの選曲でした。

私が以前にお邪魔した頃の高崎はそれなりに時間が掛かりましたが、現在ではアクセスも便利。今は県境を超える移動は控えるべきですが、いずれ流行病が落ち着いたら新しい高崎芸術劇場での定期演奏会を聴いてみたいと思っています。

今聴き終わったばかりの東フィルは、明日紹介することにしましょう。

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