カスタリアン弦楽四重奏団(2)(オンライン)

29日のヴィグモア・ホール、夜の部もクァルテットで、9月22日に続いてカスタリアン弦楽四重奏団を楽しみました。前回に続いての2曲プロです。

9月29日
ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
ブラームス/弦楽四重奏曲第3番変ロ長調作品67
 カスタリアン弦楽四重奏団 Castalian String Quartet

9月22日はハイドンの皇帝とベートーヴェンの作品132でしたが、今回はヤナーチェクとブラームス。もう1曲加え、更に休憩を入れればこれまでのコンサートの定例パターンになりますが、現在は密閉される時間を少なくするという意味も含めて1時間前後が定番。しかしこのスタイル、一つのコンサートを集中して聴くには却って良いように思いますがどうでしょうか? 少なくとも私は好きですね。
今回のカスタリアンのように、1週間で2曲プロが2回。腹八分ということもあり、大変に充実度の高い二晩ではありました。

カスタリアンについては前回紹介したので略しますが、今回の演奏と併せて実に素晴らしいクァルテットだと確信しました。ヤナーチェクにしてもブラームスにしても、作品の構造が楽譜を見ていなくとも手に取るように判る。彼等の解釈が徹底していて、曖昧な箇所が一つも無い証拠でしょう。
弦楽四重奏の極致である合奏体としての機能が完璧。例えばブラームスなら第2楽章が第1ヴァイオリン、第3楽章はヴィオラが主役となるところですが、それを支えるメンバーがソロを引き立てながらも単なる脇役には甘んじない。その絶妙なバランスが、彼らの演奏に品格をもたらしているのです。

何度でも聴きたいクァルテット、そう言うだけで充分だと思います。

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