今日の1枚(48)

個人的には鳥の日ですが、今朝はジョウビタキが百日紅の樹皮から虫を探し出す場面に遭遇し、大いに楽しませてもらいました。
今日は昨日に続いてベイヌムのブラームス、ステレオ収録の第2弾です。

①ブラームス/交響曲第4番ホ短調作品98
②ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
③ブラームス/アルト・ラプソディ作品53

①1958年5月
②1958年9月
③1958年2月

いずれもアムステルダムのコンセルトへボウでの収録、①と②はステレオですが、③はモノラル録音です。例によってプロデューサー名は記載されていません。

①はベイヌムの唯一の正規録音。長い間名盤として親しまれてきたものです。現在聴いてもこれだけの演奏にはなかなか巡り合えません。
近年では、例えば金管やティンパニをもっと強調した、いわゆる「爆演」タイプのものが好まれる傾向にありますが、ベイヌムはそうした衒いを一切排し、あくまでも低音をベースにピラミッド型のオーケストラ像を組み立てるもの。何度聴いても飽きないし、聴けば聴くほどにブラームスの素晴らしさが伝わってくる演奏です。私としてはこの曲の最右翼に置きたい名盤。

②はベイヌムが得意にした作品で、録音も度々行っているようです。このディスクは昨日の序曲2曲と共にステレオ収録した最後の録音。
ハイドン変奏曲が何種類残されているのかハッキリしませんが、最初のものはロンドン・フィルとのデッカSP盤。X 299/300 という2枚組み4面での発売でした。
二度目の録音と思われるものは、意外にもテレフンケンから発売されたコンセルトへボウとの録音で、これもSP2枚4面のものです。初出品番は SK 3746/7 となっているもの。
三度目は同じくコンセルトへボウとの演奏ですが、こちらはデッカのLP盤。大学祝典序曲、悲劇的序曲とのカップリングで、LXT 2778 というカタログ番号で出ていました。
従って、フィリップスのステレオ録音は少なくとも4度目の正規録音だと思われます。私の調べ方が間違っていたり、参照したデーターにも誤りがあるかも知れません。正しい所をご存知の方がいらっしゃいましたら、是非ご教示願いたいものです。

③は恐らくベイヌムとしても唯一の録音かと思われます。共演しているアルト歌手はアーフェ・ヘイニス Aafje Heynis という方。本ディスクのブックレットには何の紹介もありませんし、別資料に当たっても該当する項目は見当たりません。
合唱はアポロ・ロイヤル合唱団 Royal Male Choir “Apollo” とだけ。
尚、この3曲については楽譜上の特記点などは見出せませんでした。

参照楽譜
①ユニヴァーサル(フィルハーモニア) No.133
②ユニヴァーサル(フィルハーモニア) No.134
③オイレンブルク No.1054

「今日の1枚」というシリーズ、ほぼ毎日1枚のレコードに拘って聴いて来ましたが、今後は休み勝ちになります。
今朝のように自然に目が行く季節になると、家にばかり引き篭もっているわけにはいきません。その日の具合を見て何処かに出掛けることが多くなるでしょう。レコードなどに付き合ってばかりもいられないのです。
ということで、悪しからず。

 

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください