今日の1枚(160)

アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団によるブラームス交響曲全集、続いては第2番です。BVCC-9926 は「トスカニーニ・ベスト・セレクション」第16集。

①ブラームス/交響曲第2番
②ブラームス/大学祝典序曲

録音データは、
①1952年2月11日 カーネギーホール
②1948年11月6日 NBC放送録音、NBC8-Hスタジオ

前回の第1交響曲は何故か放送録音とされていましたが、第2は紛れもないセッション録音。シリーズを通してモノラル期最後のハイファイ録音です。

第2はトスカニーニの音楽性には最も相性の良い作品で、何も書くことが無いくらい自然な演奏に終始。
第1楽章提示部の繰り返しは省略。スコアにもほとんど手を入れていないと思いますが、強いて挙げれば第4楽章122小節にティンパニの一打を加えている位のもの。これは誰でも実行していることでしょう。

②はLP出現以前の録音で、このシリーズでは音質に最も古さを感じさせるもの。大太鼓などの低音部は痩せ気味ですが、トライアングルは明瞭に録られています。
放送録音とクレジットされているように、演奏ノイズが聞かれますが客席ノイズらしきものは無いので、あるいは放送のためにのみ特別に演奏したものかもしれません。
その辺りの経緯については一切解説なし。

時期から言えばSP録音とも考えられますが、WERMには発売された記録は記載されていません。

こちらにはティンパニに若干の加筆・変更があって、276~277に加筆、371小節も前後の続きで加筆。更に386小節は、8分音符2つを16分音符4つに変更しいるのが聴き取れます。

参照楽譜
①ユニヴァーサル(フィルハーモニア) No.131
②オイレンブルク No.656

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