トーマス・ブライアン賞
昨日、サン=クルー競馬場でトーマス・ブライアン賞(GⅢ、2歳、1600メートル)が行われました。凱旋門賞が終わって最初のパターン・レースです。
このレース、Thomas Bryon を何と読むのか難しいところで、フランス競馬ですから「トマ・ブリオン」と読むべきかもしれません。
しかし Thomas Bryon は、19世紀にフランス競馬を確立する上で大いに貢献した英国人の名前。英語風の発音でも良いのだろうと思います。
例えば、フランスの競馬成績書第1巻を出版したのがトーマス・ブライアン氏。
レースの創設は1924年、施行される競馬場も距離も度々変更されましたが、近年はサン=クルー競馬場の1600メートルで安定しているようです。かつてノーザン・テースト Northern Taste やヌレエフ Nureyev なども勝ったレースですね。
今年はわずか4頭の出走。それもこのレースらしく地元フランスの2頭と英国からの遠征馬2頭の対決です。
結果は4頭にあまり差はなく、優勝したのはイギリスからチャレンジしたサーカムヴェント Circumvent 。42対10は3番人気でした。
2着に1馬身半差でフランスの牝馬、人気薄のシルヴァー・グレイ Silver Grey が入り、3着に短頭差で1番人気(イーヴン)に支持された英国のアメール Ameer の順。
更に半馬身でアガ・カーン所有、地元のラジサマン Rajsaman が殿。
勝ったサーカムヴェントは3番手を追走、直線で一旦どん尻に下がったものの、再び巻き返しての追い込みが決まりました。
調教師はポール・コール師、鞍上はイオリッツ・メンディザパル。メンディザパルはこの日ダブルを達成しています。
同馬はパターン・レース初挑戦でしたが、これで4戦3勝2着1回と堅実な馬。せん馬ですからクラシックへの出走権はありませんが、弱小オーナーとしては値段の高い馬を撃破して痛快な気分でしょうか。
断然1番人気に支持されたアメールはゴドルフィンの馬。これまで無敗でしたが、初めての敗戦です。
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