レゼルヴォワール賞

昨日、フランスのドーヴィル競馬場でレゼルヴォワール賞(GⅢ、2歳牝、1600メートル)が行われました。
ドーヴィルと言えば避暑地、夏場の開催が世界的に有名で、この時期のドーヴィルが注目されることはほとんどないと思います。
実際、フランスの競馬カレンダーでドーヴィルに組まれているパターン・レースは夏場だけ。唯一つの例外が、このレゼルヴォワールなのです。

ところで Prix Reservoir を直訳すれば「貯水槽」賞。実はこのレースは1904年にシャンティー競馬場に創設されたのですが、シャンティーにあった四箇所の貯水槽に因んで命名されたレース。この貯水槽が、当時の競馬場の散水に使われていたのが由来です。

以後レゼルヴォワールは何度も競馬場や出走条件、距離が変更され、1976年からGⅢに格付け。1995年まではロンシャン競馬場で行われていましたが、1996年からドーヴィルで開催されるに至っています。

現在では「貯水槽」の意味は失われていますが、レゼルヴォワール賞というレース名だけが生き残っていることになります。
日本で言えば、目黒記念が既に廃止された目黒競馬場の名物レースだったことと同じでしょう。

前置きが長くなりました。今年のレゼルヴォワールは6頭立て。イギリスから遠征したマリー・ド・メディチ Marie de Medici が逃げ切るかに思われましたが、ゴール寸前でバルーダ Barouda の差し脚が決まり、2着以下に半馬身差を付けて優勝しました。オッズは4対1。
2着はマリー・ド・メディチと、これも追い込んだアユーン・タラ Ayun Tara が同着。1番人気(8対5)のザゴラ Zagora は4着に敗退しています。

勝ったバルーダは、ジャン=マリー・ペギーニュ厩舎、オリヴィエ・ペリエの騎乗。来期はフランス1000ギニーを目指す旨のコメントが出されました。

ところでこの日のドーヴィル競馬場、日曜日にル・パン・オ・アラス競馬場での落馬事故により月曜日に亡くなった障害のギョーム・ジャヴォア騎手を悼み、全ジョッキーが黒い腕章を着けての競馬開催となっていました。

 

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