2010桜花賞馬のプロフィール

遅ればせながら、日本のクラシック馬の血統紹介です。

今年の桜花賞は2歳チャンピオン牝馬の座についたアパパネが優勝し、終わってみれば順当という結果でした。

さてアパパネの血統を紐解いてみましたが、この牝系からは特に目立った活躍馬は見つかりませんね。

8代母のエスカッチェオン Escutcheon がフランスからアメリカに輸入され、以来アメリカで世代を続けているアメリカ牝系。
活躍馬としては、そのエスカッチェオンがアラバマ・ステークスに勝っているだけでしょうか。

5代母はミルク・メイド・ラッキー Milk Maid Lucky といい、1957年のアメリカ産馬です。その娘イースターボーン Easterborn は1964年生まれで、母と同様に競走成績も繁殖成績も特に目立ったものはありません。

漸くイースターボーンの娘にアルヴァラダ Alvarada が産まれ、ステークス勝馬のリストに登場する馬が出てきます。
即ち、1973年生まれのアルヴァラダ(父はハード・ワーク Hard Work)がステークスで2勝、グループ・レースでは2歳時にキーンランド競馬場のアシュランド・ステークス(GⅢ)で2着に入りました。

繁殖に上がったアルヴァラダは、1999年にイッツオールインザチェイス It’sallinthechase という馬を出し、これが2歳時にアーリントン・ワシントン・フューチュリティー(GⅡ)で2着、更に3歳時にはルイジアナ・ダービー(GⅡ)でも3着に食い込みます。
アルヴァラダの2002年産駒アップスケールド Upscaled も2歳時にサプリング・ステークス(GⅢ)で3着の実績があります。

イッツオールインザチェイスもアップスケールドも共に牡馬でしたが、1987年生まれのパイパー・パイパー Piper Piper (父はスペクタキュラー・ビッド Spectacular Bid)がアパパネの3代母となります。ただし、この馬にもほとんど特記するような競走成績はありません。

パイパー・パイパーの現在までの産駒のうち、最も活躍したのが日本に輸入された牝馬のソルティビッド(登録名は Salty Bid)です。2000年生まれの栗毛で、父はノーザン・ダンサー系のソルト・レイク Salt Lake 。

ソルティビッドは美浦の国枝厩舎に所属し、2歳時に札幌ですずらん賞(1200メートル・稍重)に優勝し、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ、1600メートル・良)は着外だったものの、暮の中山でフェアリー・ステークス(GⅢ、1200メートル・良)でホワイトカーニバルの2着に健闘しました。
年の明けた3歳時、1月の中山で菜の花賞(1200メートル・良)に勝って特別レース2勝目を挙げますが、クラシック路線に乗ることはなく、4歳で引退します。

ソルティビッドの初仔は、2005年生まれの牡馬でトムトム。この馬は未勝利のようです。
そしてアパパネが2007年生まれ、栄えあるクラシック・ホースの仲間入りを果たしました。

以上、アパパネの牝系を5代遡って考察しましたが、代表産駒と言えるものはアパパネ一頭のようです。ファミリーナンバーは9-f 。

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