芝の10ハロンなら負けない、マリブー・ピエ

日曜日のアメリカ競馬、グレード・レースはハリウッド・競馬場の一鞍だけでした。

そのレポートの前に、先ずは昨日積み残したプレーリー・メドウズ競馬場の結果から。
当競馬場はアメリカ競馬日記初登場。アイオワ州にある競馬場で、開場は1989年1月という最近のこと。しかし直ぐに財政難に見舞われ、カジノを併設するなどして何とか開催を継続している模様。ここで行われるグレード・レースは僅かに3鞍。それが、アイオワ競馬の祭典一日で全て開催されます。映像を見て気が付きましたが、所謂ナイター競馬ですね。

第一弾がアイオワ・オークス Iowa Oaks (GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)。ダービーと同じく1995年にハートランド・オークスというレース名で創設され、1999年に現在の名称に変更。2004年からGⅢに格付けされています。
今年の勝馬はリトル・ミス・ホリー Little Miss Holly 。6頭立て。前半は4番手を進み、直線で先行馬を捉えると、追い込むハーツ・オン・ファイア Hearts On Fire に2馬身差を付けて優勝し、ステークス初勝利を飾りました。リトル・ミス・ホリーの父は、偶然にも昨日の函館で函館日刊スポーツ杯に勝ったエンシャントアーツと同じ、マリアズ・モン Maria’s Mon です。
調教師はスティーヴ・マーゴリス、騎手はコリー・ラネリー。

続いてアイオワ・ダービー Iowa Derby (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。1995年にハートランド・ダービーというレース名で創設され、1999年に現在の名称に変更されました。
今年の勝馬はプレイヤー・フォー・リリーフ Prayer for Relief 。7頭立て。2番手から抜け出し、直線では内のシェリフ・コグバーン Sheriff Cogburn との叩き合いを2馬身差で制しての優勝。これも勝馬にとってはステークス初勝利となります。
調教師はボブ・バファート、騎手はラファエル・ベジャラノ。

最後がプレーリー・メドウズ・コーンハスカー・ハンデキャップ Prairie Meadows Cornhusker H (GⅢ、3歳上、9ハロン)。1966年にネブラスカ州オマハにあったアク・サル・ベン競馬場に創設されたコーンハスカー・ハンデキャップが、1995年に同競馬場が閉鎖されたのに伴ってプレーリー・メドウズに移管されてきたもの。プレーリー・メドウズでの第1回は1997年、GⅢとして。2005年にはGⅡに格上げされましたが、今年から再びGⅢに格下げされました。
今年の勝馬はヘダック Headache 。11頭立て。後方から進み、直線では4頭の外を回って追い込み、1番人気のオウサム・ジェム Awesome Gem に2馬身半差を付けて優勝。ヘダックもまた、G戦は初勝利となります。
調教師はマイケル・メイカー、騎手はミゲール・メナ。

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そしてハリウッド・パーク競馬場のビヴァリー・ヒルズ・ハンデキャップ Beverly Hills H (芝GⅢ、3歳上牝、10ハロン)。1968年創設、1988年から最高格のGⅠに据えられていましたが、2003年にはGⅡに、更に去年からはGⅢに格下げされた芝戦です。レース名のビヴァリー・ヒルズは、言うまでもなくカリフォルニア州を代表する高級住宅街、ハリウッド映画の舞台でも有名です。
今年の勝馬は2番人気のマリブー・ピエ Malibu Pier 。4頭立て。淡々とした流れを2番手に付け、直線で抜け出しての快勝。1番人気のコージー・ロージー Cozi Rosie はスタートで他馬の踵を踏んで躓く不運があり、直線追い込むも1馬身4分の3及ばず。マリブー・ピエは今シーズン3つ目のG戦勝利。通算で11戦6勝、ハリウッド・パークでは4戦2勝となり、10ハロン戦は2戦して全勝と距離適性を証明しています。
調教師はカーラ・ゲインズ、騎手はブライス・ブラン。

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