サラトガ開幕
アメリカは、今週から本格的に夏競馬が始まります。即ち東海岸はアケダクト、ベルモントを離れてサラトガ競馬場へ、西海岸はサンタ・アニタ、ハリウッドを終えてデル・マー競馬場に舞台を移します。
夏開催の特徴は、G戦が週末に集中するのではなく、ウイーク・デイにもいくつかのグレード・レースが組まれていること。夏は休暇を取って競馬観戦するファンが増えるということもあるのでしょう。
ということで昨日の金曜日、サラトガ競馬場の開催初日にG戦第一弾が行われました。その前に初登場のサラトガ競馬場 Saratoga について。
競馬場のあるサラトガスプリングスは、避暑地で有名な高級リゾート地。ここで最初に競馬が行われたのは1863年8月3日のことで、翌年には真夏のダービーとして知られるトラヴァース・ステークスが行われました。開催は7月後半から9月の初めにかけての2か月弱。
最初のG戦はスカイラーヴィル・ステークス Schuylerville S (GⅢ、2歳牝、6ハロン)。サラトガ開催の初日に行われるのが近年の伝統です。1918年創設の2歳牝馬戦。長くGⅡで行われてきましたが、2006年にGⅢに格下げされました。レース名のスカイラーヴィルとは、ニューヨーク州サラトガ県にある町名。
今年の勝馬はジョージーズ・エンジェル Georgie’s Angel 。6頭立て。猛烈なハイペースを3番手で待機、直線では馬場の中央を通って楽な手応え、トゥルー・フィーリングス True Feelings に1馬身半差を付けて圧倒的1番人気に応えました。ロイヤル・アスコットのクィーン・メアリー・ステークス(7着)に遠征したジプシー・ロビン Gypsy Robin も出走していましたが4着に終わっています。ジョージーズ・エンジェルは7月4日にチャーチル・ダウンズの新馬戦を楽勝した馬で、これで2戦2勝。
オーナーによると、馬名は同馬の父ベラミー・ロード Bellamy Road を育てた故ジョージ・スタインブレンナー調教師に因んだものの由。最初は「ジョージーズ・ベイビー」という提案もあったそうですが、夫人の愛称「エンジェル」に変更したとの話も報道されていました。彼女がデビュー戦を飾った7月4日は、スタインブレンナー師の誕生日だったという因縁もあります。
調教師はトッド・プレッチャー、騎手はジョン・ヴェラスケス。
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