グレース・ホールは大物?

日曜日のアメリカ競馬、そろそろ夏競馬も終章が近付いてきました。特にこれからの2歳戦は、来年のクラシックに向けて期待馬が次々に登場してきます。その辺に注目して・・・。

モンマス・パーク競馬場のクリフ・ハンガー・ステークス Cliff Hanger S (芝GⅢ、3歳上、8ハロン)。1977年創設。去年まではメドウランズ競馬場で行われていましたが、今年からモンマス・パークに移りました。
今年の勝馬はヤンミー・ウィズ・バター Yummy With Butter 。6頭立て。前半は後方の内々を進み、コーナーを利して直線入口では早くも先頭。追い縋るチェロキー・ロード Cherokee Road を3馬身4分の1差突き放して1番人気に応えました。これでGⅢに連勝です。
調教師はイヴォン・ベルスール、騎手はパコ・ロペス。

サラトガ競馬場のサラナック・ステークス Saranac S (芝GⅢ、3歳、9ハロン)。1901年創設、これも地名シリーズの一戦。歴史が古いだけにアメリカの様々な競馬規制の対象となり、何回かの中断の後1948年に復活、施行コースも度々変更されてきた経緯があります。
今年の勝馬はブリリアント・スピード Brilliant Speed 。10頭立て。前半は中団、5番手の外に待機。直線でコース中央を突き抜け、逃げたクイーンズプレートキッテン Queen’splatekitten を2馬身半差し切って快勝。今春のブルー・グラスの勝馬で、ケンタッキー・ダービー7着、ベルモント・ステークス3着の実力馬。このサラトガではジム・ダンディー5着でしたが、明らかに芝コースに適している馬でしょう。
調教師はトーマス・アルベルトラーニ、騎手はジョン・ヴェラスケス。

スピナウェイ・ステークス Spinaway S (GⅠ、2歳牝、7ハロン)。これも1881年創設の歴史ある一戦で、サラナック同様に歴史に翻弄されてきました。現在はブリーダーズ・カップ・ジュヴェナイル・フィリーズへの重要なステップとして位置づけられています。
今年の勝馬はグレース・ホール Grace Hall 。8頭立て。好スタートから4番手に下げ、先行3頭を見る展開。直線では3頭の外を回り、先行から抜け出したジュディー・ザ・ビューティー Judy the Beauty に1馬身4分の3差を付けて優勝。2着と3着の差は9馬身も開き、2頭の一騎打ちの形になりました。デラウエア・パークの新馬戦に続き2戦無敗、大物感が漂います。
調教師はアンソニー・ダトロウ、騎手はラモン・ドミンゲス。

デル・マー競馬場のデル・マー・ダービー Del Mar Derby (芝GⅡ、3歳、9ハロン)。この時期になってもダービーかと思われるかもしれませんが、1945年に創設された時はキグリー・メモリアル・ハンデ Quigley Memorial H として行われたもの。1948年から現名に、また1970年からは芝コースで開催されるようになり今日に至っている一戦。
今年の勝馬はバンド Banned 。9頭立て。第1コーナーでラ・ホラ・ハンデ(芝GⅡ)勝馬バーンズ Burns が故障するアクシデント(結局は安楽死)。バンドは外々4番手から徐々に進出、直線入口では4頭が並ぶ展開。大外を回って、最後は先に抜け出したサンタ・アニタ・ダービー馬ミッドナイト・インタールード Midnight Interlude との写真判定。結果、バンドがミッドナイト・インタールードにハナ差勝ち。勝馬はチャーチル・ダウンズで芝のG戦に2勝した後、ヴァージニア・ダービーとセクレタリアト・ステークスで入着していました。
調教師はトーマス・プロクター、騎手はギャレット・ゴメス。

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