カラコルタード、鮮やかな差し切り勝ち

昨日の日曜日、アメリカでは短距離のG戦1鞍が行われました。その、目の覚めるような差し脚をレポートしましょう。

サンタ・アニタ競馬場のデイトナ・ハンデキャップ Daytona H (芝GⅢ、4歳上、6.5ハロン)。2004年創設の新しい芝コースの短距離戦。最初はリステッド戦でしたが、2009年からGⅢに格上げされたレース。現在までのところ二度以上勝った馬、オーナー、調教師、騎手はいません。ところでデイトナ・ビーチはライヴァルのフロリダ州ですが、カリフォルニアにも存在するのでしょうか? またデイトナという名の競走馬もこれまでに1ダース以上いますが、2004年生まれのアイルランド産馬がハリウッド・ダービーなどカリフォルニアで大活躍しました。しかしそれは2007年から2008年のことで、このレースが創設される以前のこと。あるいは別の名前のレースが、このデイトナに因んで改名されたのかも知れませんね。いずれにしても現時点で当レースの歴史は今一つ明確になっていません。
今年の勝馬はカラコルタード Caracortado 。レース直前に2頭が取り消し、更にスタート前に1頭が騎手(あのギャレット・ゴメス、事故後病院に搬送されています)を振り落して逸走する事故により発走除外となり4頭立てという寂しいメンバー。勝ったカラコルタードは、前半は大きく置かれた最後方ながら、直線では信じられないような位置(直線に向いた時には先頭から15馬身は離されていました)から一気の差し切り勝ち。「短距離の差し馬」を絵に描いたようなレース。2着には1馬身4分の1差でヴィクトリー・ピート Victory Pete がこれまた追い込み、更に半馬身差3着は先行を争ったBCターフ・スプリントの覇者で1番人気(7対5)のリーガリー・レディー Reagally Ready とミスター・グラフ Mr Gruff が同着。カラコルタードも去年のBCターフ・スプリントに出走しリーガリー・レディーの5着に敗退していましたが、今回は見事な逆転劇でした。同馬にとってこのサンタ・アニタ独特の短距離芝コースは初体験でしたが、相性も抜群のようです。
調教師はマイケル・マチョウスキー、騎手ラファエル・ベジャラノは、これまでのジョー・タラモ騎手から乗り替わり、同馬には初騎乗でした。

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