ヨーロッパ・シーズン最初のGⅠ戦

昨日は世界各地で話題になるレースが行われましたが、ここはフランスからのレポートです。ロンシャン競馬場でシーズン最初のGⅠ戦となるガネー賞が行われましたが、行われたレース順に取り上げていきましょう。この所ヨーロッパは何処も雨のようで、馬場は終日 heavy でした。
ガネー賞以外の詳しい観戦記が入っていないので、大まかな結果だけになります。

最初はヴァントー賞 Prix Vanteaux (GⅢ、3歳牝、1850メートル)、7頭立て。
2対1の1番人気は、クリティック・ヘッド=マーレク厩舎期待のプレファレンシャル Preferential 。2歳時1戦1勝、3歳シーズン初戦は不利があって3着に惜敗していた馬です。

レースはオリヴィエ・ペリエ騎乗のロック・ミー・ベビー Rock Me Baby が逃げ、プレファレンシャルは2番手追走していましたが最後は伸びず5着敗退。優勝は3番手に付けていた4番人気(53対10)のトロワ・リュヌス Trois Lunes 、残り1ハロンで先頭に立ち、2番人気(3対1)サガワラ Sagawara に首差先着です。3着は2馬身半差で最低人気(31対1)のプリマ・ノア Prima Noa が食い込みました。
勝ったトロワ・リュヌスは、フランソワ・ロホー師の管理馬でフランソワ・クサヴィエ=ベルトラス騎乗。2歳時は2戦1勝、今シーズンはサン=クルーのリステッド戦で2着してここに臨んでいました。

続いては愈々ガネー賞 Prix Ganay (GⅠ、4歳上、2100メートル)。事前にオブライエン厩舎がソー・ユー・シンク So You Think を送り込むというニュースが流れていましたが、結局は馬場が不良になるとのことで回避。同馬は秋に豪州で種牡馬入りするための準備に入るため、現役引退が発表されました。

ということで6頭立て、今やフランス古馬のエースにのし上がった感のあるシリュス・デ・ゼーグル Cirrus Des Aigles と仏ダービー馬リライアブル・マン Reliable Man の対決が見所でしょう。
前走ドバイでシーマ・クラシック(GⅠ)を制したシリュス・デ・ゼーグルが7対10の1番人気、休み明けのリライアブル・マンは3番人気(43対10)に甘んじていました。

レースは本命馬のワンマンショー、スタートこそ2番人気(33対10)ジョフラ Giofra の2番手でしたが、100ヤード進んだところで先頭に立ち、そのまま後続との差を広げる一方の圧勝劇。最初から2番手をキープしたジォフラに8馬身の大差を付けて貫録を示しました。リライアブル・マンも4番手から進出しましたが2馬身差3着まで。英国(マイケル・ベル厩舎、ヘイリー・ターナー騎乗)から挑戦したヴィグモア・ホール Vigmore Hall は更に8馬身も離された4着に終わっています。
なお、2・3着はいずれもアラン・ド・ロワイヤー=デュプレ厩舎の管理馬。

コリーヌ・バランド=バルブ女史が調教するシリュス・デ・ゼーグルは、去年のガネー賞は3着。昨秋のチャンピオン・ステークス、先のシーマ・クラシックに続きGⅠは3勝目ですが、地元フランスでは待ちに待ったGⅠ初制覇でした。バランド=バルブ師もガネー初勝利。騎乗したオリヴィエ・ペリエ騎手は1997年のエリシオ Helissio 、2000年のインディアン・デインヒル Indian Danehill 、2003年のフェア・ミックス Fair Mix に続く4勝目。
陣営では今回の消耗は軽度で、このあとはコロネーション・カップ、ロイヤル・アスコット、サン=クルー大賞典、シンガポール国際などが候補に挙げられているようです。

最後はマラソンのバルべヴィユ賞 Prix Barbeville (GⅢ、4歳上、3100メートル)。8頭立て。仏セントレジャー4着のタック・ド・ボアストロン Tac de Boistron が6対4の1番人気でした。

レースはスタートで先頭に立ち、一旦は3番手に控え、直線で差し返したユージェーロ Usuelo が優勝、94対10の5番人気でした。2着は1馬身4分の3差でプレーリー・スター Prairie Star 、3着は更に4分の3馬身で本命タック・ド・ボアストロンの順。

ユージェーロは、自身オーナーでもあるジャン=リュック・ギロション師の管理馬、主戦騎手のアントワーヌ・アムランが騎乗していました。4歳せん馬ながらレース経験は少なく、前走サン=クルーでの条件戦に勝っての参戦です。

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