土曜日のアメリカ競馬パート2 初のナイト競馬となったスティーヴン・フォスター

やっとチャーチル・ダウンズのレース結果を紹介する時間ができました。よれよれになっていますが、何とか纏めましょう。

夕方6時(現地時間)に第1レースが始まったチャーチル・ダウンズ競馬場はG戦4鞍、その最初はマット・ウイン・ステークス Matt Ein S (GⅢ、3歳、8.5ハロン)。fast のメインコースに5頭が出走。5頭立てでも荒れるという見本のようなレースでした。
9対5の1番人気に支持されたのは、前走ピーター・パン・ステークス(GⅡ)で2着したライト・トゥ・ヴォート Right to Vote でしたが、先手を奪ったものの直線入口ではバテて後退、4着に敗退します。優勝は後方2番手から徐々に進出し、4コーナーで先行2頭を外から交わした4番人気(4対1)のネックン・ネック Neck’n Neck 、2着スティールケース Stealcase (2対1、2番人気)に7馬身4分の1差を付ける圧勝です。3着は首差でマチョ・マチョ Macho Macho 、本命ライト・トゥー・ヴォートは更に6馬身半もの差が付けられていました。
意外な圧勝劇を演じたネックン・ネックは、イアン・ウイルケス厩舎所属、レアンドロ・ゴンサルヴェス騎乗。前走もここチャーチル・ダウンズで6馬身半差で圧勝しており、ステークスは初勝利。今年の2冠馬アイル・ハヴ・アナザー I’ll Have Another と同じフラワー・アレー Flower Alley 産駒という点も注目されます。

続いては第6レース、午後8時半スタートのリグレット・ステークス Regret S (芝GⅢ、3歳牝、9ハロン)。芝コースは firm 、11頭が出走してきました。新鮮な顔ぶれが揃い、3対2の1番人気には前走5月19日、9ハロンの芝コースの一般戦を4馬身半差で勝って注目されたセンター・コート Center Court が推されていました。
逃げるザッパー・ベル Zapper Belle の3番手に付け、馬3頭分の外を通って直線に入り、更に外から迫る2番人気(7対2)コロニアル・フラッグ Colonial Flag との叩き合いを1馬身差で制して期待に応えました。更に半馬身差3着はトレジャード・アップ Treasured Up の順。
ステークス・デビューで見事1番人気に応えたセンター・コートは、ジョージ・アーノルド2世が調教、ハヴィエル・カステラノ騎乗。その血統にも注目で、母はチャーチル・ダウンズのディスタッフ・ハンデ(芝GⅡ)に勝ったレット Let 。ということは、2002年のジャパンカップ・ダート(GⅠ)を制したイーグルカフェの半妹に当たる良血です。また2着のコロニアル・フラッグも、BCフィリー・アンド・メア・ターフの覇者シェアード・アカウント Shared Account の半妹に当たる血統。この1・2着馬は今後も目が離せない存在になりそうですね。

3つ目のG戦は、フレール・ド・リ・ハンデキャップ Fleur de Lis H (GⅡ、3歳上牝、9ハロン)。去年は何故か開催されなかったレースで、創設は1975年。6頭が出走してきましたが、何と言っても注目は去年BCレディーズ・クラシックを制してチャンピオン3歳牝馬に選ばれたロイヤル・デルタ Royal Delta 。ドバイ・ワールド・カップこそ凡走したものの、それ以来の実戦に期待が集まります。もちろん3対5の断然1番人気。
レースも全く危な気無いもの。逃げるスターリング・マダム Sterling Madame の3番手に付け、第3コーナーで仕掛けると後は一方的。鞍上マイク・スミス騎手も持ったままで2着アフリーティング・レディ Afleeting Lady に8馬身差を付けていました。更に4馬身半差3着がセント・ジョンズ・リヴァー St. John’s River 。
ウイリアム・モット厩舎のロイヤル・デルタ、去年のアラバマ・ステークス(GⅠ)、ブラック・アイド・スーザン・ステークス(GⅡ)など11戦6勝2着2回3着1回、着外は僅かに2回という堅実な成績で今年もチャンピオンを目指します。

土曜日最後のグレード・レースは、午後9時40分スタートのスティーヴン・フォスター・ハンデキャップ Stephen Foster H (GⅠ、3歳上、9ハロン)、勝馬には自動的に優先出走権が与えられるブリーダーズ・カップ・シリーズの一つ。対象はBCクラシックです。今年31回目を迎えますが、照明の下で行われるのは今回が初めて。
1頭取り消して8頭立て。当カテゴリーではお馴染みの功メンバーが揃いました。4対5の1番人気に支持されたのは、ローン・スター・ハンデ(GⅢ)、ニュー・オルリーンズ・ハンデ(GⅡ)など今シーズン5戦4勝のネイツ・マインシャフト Nate’s Mineshaft でした。
レースは本命ネイツ・マインシャフトが逃げ、直線、馬場の中央を通って逃げ込みを図りましたが、2番手に付けた3番人気(7対1)のワイズ・ダン Wise Dan が外から、内から5番人気(9対1)のロン・ザ・グリーク Ron The Greek が激しく追い込み、最後はロン・ザ・グリークが頭差でワイズ・ダンを抑えての逆転劇です。粘ったネイツ・マインシャフトは4分の3馬身差で3着。ワイズ・ダンが最後の追い込みで外に寄れ、4着で入線したルージュ・ロマンス Rouge Romance の進路に入る場面があり、クルーズ騎手が異議を申し立てましたが、最終的には着順とエリで確定しています。
ロン・ザ・グリークを管理するウイリアム・モット師は、一つ前のロイヤル・デルタに続くG戦連勝。こちらはホセ・レズカノが騎乗していました。同馬は3月にサンタ・アニタ・ハンデに勝った実力馬、GⅠは2勝目となります。モット師によれば、このあとは短い休養を取り、秋の大レースに備える由。BCの前にジョッキー・クラブ・ゴールド・カップ(GⅠ)を使う予定とか。

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1件の返信

  1. まとめtyaiました【土曜日のアメリカ競馬パート2 初のナイト競馬となったスティーヴン・フォスター】

    やっとチャーチル・ダウンズのレース結果を紹介する時間ができました。よれよれになっていますが、何とか纏めましょう。夕方6時(現地時間)に第1レースが始まったチャーチル・ダウ

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