芝からダートへ
8月10日にサラトガ競馬場で行われた3歳馬によるナショナル・ミュージアム・オブ・レーシング・ホール・オブ・フェイム・ステークス National Museum of Racing Hall of Fame S 、本来は芝のGⅡ、8.5ハロンで行われるレースでしたが、雨のためにコースはダートに変更、距離も9ハロンに変わりました。グレード戦からも外れるのがアメリカの恒例かと思いましたが、今回はGⅡに留まったようです。
ということで条件はGⅡ、3歳、9ハロンということになりました。馬場状態は sloppy 、出走馬も当初予定の9頭から2頭が取り消して7頭立てとなります。条件がガラリと変わった中、1番人気(6対5)はカサーバ Csaba 。この馬の名前、何と読むのかが問題ですが、レース実況アナの発音を聞いているとどうやら「チャバ」ではなく「カサーバ」と聞こえます。ま、馬の名前は国によって読み方が違ったりしますから、ここは堅いことは止めておきましょう。
泥んこ馬場ということもあり、人気のカサーバが先手を取って逃げます。2番手を追走した2番人気(5対2、3頭が並んだ人気でしたが)のスカイリング Skyring は4コーナー手前で一杯、後続馬も中々前との差を詰められない中、3番手でマークしていたブービー人気(10対1)のクイック・ウイット Quick Wit が逃げ馬の外から並び掛け、最後は2頭の首の上げ下げ。写真判定の結果、クイック・ウイットがハナ差カサーバを捉えていました。3着は4馬身4分の3差が付いてダディー・ノーズ・ベスト Daddy Nose Best 。
勝ったクイック・ウイットはデール・ロマンス厩舎。当初はコーリー・ナカタニが騎乗する予定でしたが、この日は悪天候のためカリフォルニアからの乗り換え便が遅れて間に合わず、急遽ラジーヴ・マラー騎手に乗り替わっていました。前走7月14日のアメリカン・ダービー(芝GⅢ)では5着だった馬ですが、4月28日に嵐の通過した後で行われたチャーチル・ダウンズでのダービー・トライアル(GⅢ)は今回と同じような泥んこ馬場。それが敗因で勝馬から27馬身半も離された7着に惨敗していたのですから競馬は判りません。重下手の馬が3ヶ月ちょっとで克服してしまったサラトガです。
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