静かな土曜日のアメリカ競馬
6月1日のアメリカ、三冠最後のベルモント・ステークスを一週間後に控え、比較的静かな週末を迎えています。G戦は僅かに2鞍。淡々とレポートして行きましょう。
先ずはチャーチル・ダウンズ競馬場のアリスタイデス・ステークス Aristides S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。実はメイン競走は別にあって、それはグレード・レースに格付けされておらず、Gはこれのみ。雨で sloppy と化したダートコースに5頭が出走してきました。8対5の1番人気は前年の覇者ロスコ Rothko 、2連覇に期待が掛かります。
しかし馬場が影響したのか、ロスコは3番手から一旦先頭に立ったものの後が続かず3着敗退。優勝は4番手から徐々に進出した4番人気(7対2)のスキャットマン Scatman でした。2着に粘った3番人気(3対1)ジャシッズル Jasizzle を外から首差差し切ってのステークス初勝利。2着とロスコとの着差は2馬身4分の1でした。
ウイリアム・モット厩舎、シャラン・ブリッジモハーン騎乗のスキャットマンは、去年レベル・ステークス(GⅢ)3着からクラシックを目指しましたが、ダービー・トライアルのブルー・グラス・ステークス(GⅠ)9着でクラシックを断念。その後もダート、タペタ、芝と様々なコースを使われてきましたが、今回の泥んこ馬場が最も適していた様子。去年アローワンス戦での勝利以後続いていた連敗に「5」で終止符を打ちました。
もう一鞍のG戦は、ハリウッド・パーク競馬場のカリフォルニアン・ステークス Californian S (GⅡ、3歳上、9ハロン)。fast のクッション・トラック・コースに7頭立て。2歳時にGⅠ(キャッシュコール・フューチリティー)に勝ち、前走メルヴィン・ルロイ・ハンデ(GⅡ)にも勝っているリエゾン Liaison がイーヴンの1番人気。
レースはブルースカイズンレインボウズ Blueskiesnrainbows とバッティ・マン Batti Man が後続を離して競り合う流れ。3番手追走の2番人気(3対1)クラブハウス・ライド Clubhouse Ride が3角からスパートし、先頭で直線に入ると、4番手から徐々に差を詰めた本命リエゾンの追い込みを2馬身4分の1差抑えて優勝。更に2馬身4分の1差で後方からオイルズブラックゴールド Oilsblackgold が3着に追い込みました。
勝馬を管理するクレイグ・アンソニー・ルイス調教師は、このレースを1988年にカットラス・リアリティー Cutlass Reality で制して以来2勝目。ギャレット・ゴメスが騎乗していました。前走チャールズ・タウン・クラシック(GⅡ)では大本命ゲーム・オン・デュード Game On Dude に半馬身差2着まで迫った実力。これまでクッション・トラックは6戦して勝てませんでした(入着は4回あるものの)が、漸く鬱憤を晴らした形です。
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