期待を裏切ったリダシーナ

昨日は火曜日、去年に続いてドーヴィルで競馬場はノネット賞 Prix de la Nonette (GⅡ、3歳牝、2000メートル)が平日に行われました。馬場は good 、7頭立て。珍しくイギリスからもアイルランドからも遠征馬が無く、全て地元フランスで調教されているメンバーです。
3対5の断然1番人気に支持されたのは、アガ・カーン所有で無傷の3連勝中のリダシーナ Ridasiyna 。この馬については前走クロエ賞(GⅢ)に勝った際に詳しく紹介しました(7月2日の日記)。来月のヴェルメイユ賞を目指す新たなスターに期待がかかります。

リダシーナのペースメーカーを務めるパリシャム Parisham が強いペースで流れを作り、リダシーナは2番手。一旦3番手に下げて抜け出すかに見えましたが、ルメール騎手のゴーサインにも反応は鈍く、良い所なく5着敗退。ルメールによれば、これまでとは違って馬がほとんどリラックスできずに期待を裏切ってしまった、とのことでした。
現時点で陣営からは今後についての発表はありませんが、このGⅡから頂点のGⅠへ、という青写真は白紙に戻ることになるでしょう。

替ってヒロインの座を取り返したのが、2番人気(37対10)のロマンティカ Romantica 。5番手から鮮やかな末脚を繰り出し、3番人気(7対1)のローパルティー Leaupartie を1馬身半差破っての優勝です。3着は短首差で4番人気(12対1)のトロワ・リュヌス Trois Lunes 。
アンドレ・ファーブル厩舎、マキシム・グィヨン騎乗のロマンティカは、今ドーヴィル初日のプシケ賞(GⅢ)で本命になりながらも2着に負けた馬。その前のクロエ賞でもリダシーナの2着と、本命馬とは決着が付いていたかと思われていました。今回は逆転劇で主役交代です。次走ヴェルメイユ賞が真の決着の場となるでしょう。

2着のローパルティーは仏オークス6着で、前走プシケ賞でロマンティカを破った馬。3着トロワ・リュヌスも仏オークス10着でしたが、その前にはヴァントー賞(GⅢ)に勝っており、今回はオークス以来の休養明け。
フランスの3歳牝馬世代は、仏オークス馬ヴァリラ Valyra を含めて主役不在。ビューティー・パーラー Beauty Parlour が馬主の都合で英国のセシル厩舎にトレードされたこともあり、今しばらくは混戦が続くものと予想されます。

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