新天地で4つ目のGⅠ

今週のアメリカ競馬は、金曜日にもG戦が組まれています。サラトガ競馬場の第34回バレリーナ・ステークス Ballerina S (GⅠ、3歳上牝、7ハロン)。勝馬にはBCフィリー・アンド・メア・スプリントへの出走権が自動的に付与されるGⅠ戦。馬場は fast 、当初7頭が登録していましたが、有力馬のイッツ・トリッキー It’s Tricky は日曜日のパーソナル・エンサイン・インヴィテーショナルとのダブル登録、最終的にはここを取り消して日曜日に回りましたから、6頭立てで行われました。
ライヴァルが回避したため2対5の断然1番人気に支持されたのは、既にGⅠを3勝しているタービュレント・デサント Turbulent Descent 。前走(デザート・ストーム・ハンデ、ハリウッド競馬場)の優勝までマイク・パイプ厩舎に所属していましたが、レース後にクールモアが購入し、トッド・プレッチャー厩舎に転じての初戦となります。
スタートで2番人気のニコール・エイチ Niclole H と接触するアクシデントもありましたが、逃げるオール・デュー・リスペクト All Due Respect の4番手に付けたタービュレント・デサント、3コーナーから一気にスパートするように先頭に立つと、追い込むダーウィンズ・スター Derwin’s Star に1馬身4分の1差を付けて期待に応えました。逃げたオール・デュー・リスペクトが4分の3馬身差で3着、ニコール・エイチは5着敗退。
冒頭に紹介したように、タービュレント・デサントは2歳時にハリウッド・スターレット、3歳時にはサンタ・アニタ・オークスとテスト・ステークスを制しており、GⅠはこれが4勝目。4歳の今年になってクールモアが触手を伸ばしたのは、もちろん繁殖牝馬としての価値を見出したからに他なりません。更なる勲章としてブリーダーズ・カップに挑戦するのは当然でしょう。
管理するトッド・プレッチャー師にとって、バレリーナは2003年のハーモニー・ロッジ Harmony Lodge 、去年のヒルダズ・パッション Hilda’s Passion に続く3勝目。騎乗したジョン・ヴェラスケスにとっても2005年のハッピー・ティケット Happy Ticket に次いで2勝目となります。

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