アル・カジーム復活
サンダウンの二日目は、クラシック・トライアルと同じ距離で行われる古馬によるゴードン・リチャーズ・ステークス Gordon Richards S (GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン7ヤード)。前日と同じく good 、所により good to soft の馬場に1頭が取り消して7頭立て。
9対4の1番人気に支持されたアル・カジーム Al Kazeem は、去年ニューマーケットのギニー開催でジョッキー・クラブ・ステークス(GⅡ)に勝ったあと骨折が判明、1年ほどの治療を経て復帰してきた5歳馬。順調に回復していれば、ここでは格上でしょう。
先行したのはブラーノ Burano 。後方に待機したアル・カジームは、残り2ハロン地点で馬の間を割って2番手まで進出すると、残り1ハロンで一気に先頭に立ち、追い縋る2番人気(3対1)トーマス・チッペンデール Thomas Chippendale に1馬身差を付けて鮮やかに復活しました。首差で内を通った3番人気(10対3)エクティハーム Ektihaam が入りましたが、久々のアル・カジームがやや内に寄れ、若干前が狭くなった感もあります。スムースなら2着だったかも。
いずれにしても審議にはならず、通過順通り、人気通りで確定しました。
ロジャー・チャールトン厩舎、ジェームス・ドイル騎乗のアル・カジームは、ここまで8戦して3着以下は無いという堅実な成績の持ち主。去年1マイル半のGⅡを制していますから、次はGⅠ狙いでしょう。
ただチャールトン師は、1マイル半より2000メートルでGⅠを獲得した方が、種馬としての将来価値は高いという考え。キング・ジョージ→凱旋門路線ではなく、先ずはアイルランドのトトソルズ・ゴールド・カップを、続いてロイヤル・アスコット(プリンス・オブ・ウェールズ・ステークス)を視野に入れているようです。日本のワンパターンな思考とは一味違いますネ。
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