久々のデットーリ

昨日の土曜日は英仏でのG戦、秋の大レースを目指す馬たちの活躍が目立ちました。

先ずはイギリス、good の馬場状態で行われたニューバリー競馬場の2鞍。最初はジェフリー・フリーア・ステークス Geoffrey Freer S (GⅢ、3歳上、1マイル5ハロン61ヤード)。10頭立て。
3対1の1番人気に支持されたのは、去年秋のチャンピオン開催で行われたロング・ディスタンス・カップ(GⅢ)で2着したエイケン Aiken 。それ以来となる10か月の休み明けが不安ですが、ここから秋の長距離戦に本格参戦する試走でもあります。

出走馬中2頭の3歳馬、ラルストン・ロード Ralston Road とテストゥード Testudo がハナ争い。中団に待機していた伏兵(8対1、6番人気)のロイヤル・エンパイア Royal Empire が内から抜け、5番人気(13対2)の古豪レッド・カドー Red Cadeaux に1馬身半差を付ける波乱でした。半馬身差で3着も4番人気(6対1)のロスト・イン・ザ・モーメント Lost in The Moment で、エイケンは6着敗退です。
1・3着は共にゴドルフィンの馬で、サイード・ビン・スロール厩舎、勝馬には同馬とは初コンビのキーレン・ファロンが騎乗していました。前走同じニューバリーのリステッド戦(10ハロン)に勝ち、今回がG戦初挑戦での初勝利となる4歳馬。距離もクラスも一段上に伸びたことは問題になりませんでした。
11月に行われるメルボルン・カップが目標とのことで、ゴドルフィンは同レースにこれまで3度2着しており、この馬で初勝利を狙いたいところ。また2着のレッド・カドーも、メルボルンに3度目の挑戦が意向。最初は2着しており、春の天皇賞で3着したことでもあり、海外の長距離GⅠが最も似合うタイプの馬でしょう。

続いてハンガーフォード・ステークス Hungerford S (GⅡ、3歳上、7ハロン)。5頭が出走し、ここにも秋競馬で話題になりそうな1頭が登場してきました。
南アフリカのマイク・デ・コック師が管理するソフト・フォーリング・レイン Soft Falling Rain という馬で、ここまで7戦無敗。去年は地元のGⅠに勝ち、今年はドバイでUAE2000ギニーなど負け知らず。前走メイダンのドバイ・ワールド・カップ当日の短距離戦以来140日振りの競馬ですが、イギリス初登場が話題になっていた快速馬です。もちろん9対4の1番人気。

今回はポール・ハナガン騎乗で、ソフト・フォーリング・レインは早速ハナに立って逃げ切りを図りましたが、2番手を追走していた3番人気のグレゴリアン Gregorian がこれを捉え、最後は本命馬に1馬身半差を付けての逆転劇。更に1馬身4分の1差で2番人気(5対2)のタウヒード Tawhid が3着。ソフト・フォーリング・レインは、交わされてから差し返すシーンもあったものの、やはり休養明けが響いたのでしょうか。

ジョン・ゴスデン厩舎、ロバート・ハヴリン騎乗のグレゴリアンは、今年のダービー開催でダイオメド・ステークス(GⅢ)に勝った馬。その後クイーン・アン・ステークス3着、サセックス・ステークス5着とGⅠ路線を歩んできた馬。ここでは格の違いを証明した形です。

一方、フランスのドーヴィル競馬場も馬場は good 、カルヴァドス賞 Prix Calvados (GⅢ、2歳牝、1400メートル)には12頭が出走してきました。ここ2年は英国勢が制している2歳戦、今年もリチャード・ファヘイ厩舎が送りこんだサンディーヴァ Sandiva が13対5の1番人気に支持されていました。

中団の2番手を進んだサンディーヴァ、抜け出してから左に大きく寄れながらも、後続との差が開いていたため問題なく1馬身半差で期待に応えました。2着は5番手から伸びた地元ファーブル厩舎のストレート・シンキング Straight Thinking 、3着は4馬身半の大差がついてストーミーラ Stormyra の順。
サンディーヴァに騎乗したのは、ランフランコ・デットーリ騎手。コカイン使用で6か月の騎乗停止処分が明けてから、確かこれが英愛仏でのG戦初勝利じゃなかったでしょうか。
同馬はこれで4戦3勝、前走はロイヤル・アスコットのアルバニー・ステークス(GⅢ)2着で、次走はマルセル・ブーサック賞が有力。1マイルを克服できるかが課題で、来年の1000ギニーには14対1のオッズが出されました。

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