嵐の前のトゥルー・ノース

今週のアメリカ競馬はカリフォルニア・クロームの三冠チャレンジが最大の話題。特に土曜日のベルモント競馬場はベルモント・ステークスを含めてG戦9鞍、内6鞍がGⅠ戦というフェスティヴァル状態で、レポートを如何に纏めるか頭が痛い所です。
その前、金曜日には同じベルモント・パーク競馬場でまるでオーバーフローしたかのようにG戦が一鞍行われました。

それがトゥルー・ノース・ステークス True North S (GⅡ、4歳上、6ハロン)。2頭が取り消して7頭立て。ここまで僅かに3戦2勝、唯一の敗戦がマリブー・ステークス(GⅠ)に挑戦して5着というバッケン Bakken が2対1の1番人気に支持されていました。
レースは4番人気(6対1)のマリードトゥーザミュージック Marriedtothemusic がダッシュ良く飛び出して逃げ、バッケンはこれを2番手で追走。直線、バッケンが先頭に立つところ、前半3番手から一旦下げた5番人気(9対1)のパレス Palace が外から並び掛け、バッケンに4分の3馬身差を付けて優勝。1馬身差で3番人気(3対1)のサリュートス・アミーゴス Salutos Amigos が3着。2番人気(5対2)で4月にカーター・ハンデ(GⅠ)を制したダッズ・キャップス Dads Caps は精彩無く5着に敗れました。
リンダ・ライス厩舎、ホセ・オルティス騎乗のパレス(同じ名前の牝馬が昨日のオークスに出走していましたが、もちろん別の馬)は、去年の秋にフォール・ハイウエイト・ハンデ(GⅢ)に勝っており、これがG戦2勝目でGⅡは初めてとなる5歳の牡馬。ステークスは通算で4勝目となりますが、一昨年の10月にライス師がクレーミング戦(同馬にとって4戦目)でたった2万ドルで手に入れたニューヨーク産馬の由。前走2月のジェネラル・ジョージ・ハンデ(GⅡ、ローレル競馬場)では4着に敗れ、今回は124ポンドとトップ・ハンデを背負っていたことが嫌われて人気を落としていました。

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