オーヴェルニュの重馬場

昨日は平日の水曜日でしたが、フランスのヴィシー競馬場では伝統のヴィシー大賞典 Grand Prix de Vichy-Auvergne (GⅢ、3歳上、2000メートル)が行われました。フランスの所謂ローカル競馬では昔から最もレヴェルの高いレースで、彼のボビンスキーもファミリー・テーブルに採用している一戦でもあります。
ウィキペディアでは1875年創設となっていますが、今世紀に入ってから同名ながら条件を一新したと見做すのが妥当で、私もボビンスキーと同じ1908年創設説でデータを収集してきました。それによれば、今年は第99回目を迎えたことになります。

フランスの馬場は相変わらず重く、very soft 。9頭が出走し、去年は英ダービー(5着)や凱旋門賞(14着)などにも出走したオコヴァンゴ Ocovango がイーヴンの1番人気に支持されていました。4歳の今期はここまで2戦して勝星はありませんが、前走ラ・クープ(GⅢ)では3着と、去年のニエル賞以来掲示板に載っていました。
そのオコヴァンゴは重馬場ということもあって逃げましたが、後続に並ばれると全く戦意を喪失、最後は大差のドン尻に敗退してしまいました。どうやら落馬やら進路妨害などもある荒れたレースだったようで、着順の入れ替えも生じています(詳しいレポートが入っていないので詳細は不明)。

前半は先行していた3番人気(68対10)のヴィフ・ムシュー Vif Monsieur が残り3ハロンで先頭に立ちましたが、4番手に付けていた4番人気(92対10)のヒッピー Hippy が抜け、最後方から追い込む2番人気(42対10)イプスウィッチ Ipswich を半馬身差抑えて優勝。更に4分の3馬身差でヴィフ・ムシューが3着。
勝ったヒッピーは、これがG戦初挑戦となる6歳牝馬で、エリック・リボー厩舎、ピエール・シャルル・ブードー騎乗。5歳の夏までは中央場所(ロンシャン、シャンティ、ドーヴィル)で走っていましたが、何れもハンデ戦やリステッド戦。去年の夏からはローカルでも出走し、今期は2戦目でトゥールーズのリステッド戦に優勝、前走はリヨンのリステッド戦で2着していました。

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