夏の終わりのサンダウン

昨日の土曜日、英国では8月最後のG戦が行われました。サンダウン競馬場の2鞍、馬場は good to soft と秋らしくなってきました。

最初はソラリオ・ステークス Solario S (GⅢ、2歳、7ハロン16ヤード)。去年はキングマン Kingman が制したレースで、果たして今年の勝馬はどうでしょうか。1頭が取り消して5頭立て、ニューマーケットの新馬戦に勝ったばかりのフューチャー・エンパイア Future Empire が5対4の1番人気。無敗はこの馬1頭です。
レースは4番人気(7対1)まパリスター Pallister が最後まで渋太く逃げ、あわや番狂わせと思われましたが、ゴール前で後続馬が一気に襲い掛かり、最後方を進んだ2番人気(9対4)のアクタバンタイ Aktabantay がフューチャー・エンパイアに短頭差で優勝。3着も首差で最低人気(16対1)レキシントン・タイムス Lexington Times 、更に頭差で3番人気(6対1)コック・オブ・ザ・ノース Cock Of the North と上位4頭は大接戦でした。

勝馬を管理するヒューゴー・パーマー師は、ニューマーケットを本拠とする若手で、これがG戦初勝利。ライアン・ムーアが騎乗していました。なお本命馬に騎乗したジェームス・ドイルはムチの過剰使用で2日間の騎乗亭処分を受けています。
アクタバンタイは前走、ニューマーケットのサパラティヴ・ステークス(GⅡ)で2着していました。その時は勝馬エスティドカー Estidhkaar に4馬身半差の完敗でしたが、7ハロンを目一杯追われてのG戦勝利、スピードよりスタミナ・タイプでしょうか。

もう一鞍がアタランタ・ステークス Atalanta S (GⅢ、3歳上牝、1マイル14ヤード)。去年は1着が同着だった一戦、今年は9頭が出走し、フランスから遠征してきたフィントリー Fintry が6対4の1番人気に支持されていました。前走のGⅡ勝ちで7ポンドものペナルティーが課せられていましたが、明らかに格上という評価でしょう。

そのフィントリー、スタートは随一で直ぐに先頭に立ちましたが、逃げを主張するオーダシア Audacia に譲って控える競馬。しかし同馬の実力は抜けており、3番人気(6対1)オデリズ Odeliz に1馬身4分の1差を付ける貫録勝ち。首差で2番人気(9対2)のウォーター・ホール Water Hole が入り、順当な結果に収まりました。
フィントリーはアンドレ・ファーブル厩舎、マクシム・グィヨン騎乗。紹介したように前走は仏ダービー当日に行われたサンドリンガム賞(GⅡ)優勝で、今回は3か月の休み明けでした。通算5戦4勝2着1回の3歳馬、この秋はニューマーケットのサン・チャリオット・ステークス(GⅠ)を狙って再度イギリスに渡る可能性が大きいようです。

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