デル・マーの秋開催が閉幕
11月30日の日曜日にも二つの競馬場でG戦が行われました。感謝祭から四日連続のG戦シリーズ、今年を締め括る一週間だったと言っても過言じゃなさそう。
ということでデル・マー競馬場の最終日。去年までのハリウッド時代は更に開催が長く、例年2歳馬のGⅠでシーズンを終えていました。その最後の2歳GⅠ2鞍は、今年はロス・アラミトス競馬場へ移管される予定で、それは後日レポートすることにしましょう。
さて最終日最初はセシル・B.デミール・ステークス Cecil B. DeMille S (芝GⅢ、2歳、8ハロン)。ハリウッド時代のジェネラス・ステークス Generous S に相当するのでしょう。firm の馬場に2頭が取り消して8頭が出走してきました。前走BCジュヴェナイル・ターフ4着の実績が光るコンケスト・タイフーン Conquest Typhoon がイーヴンの1番人気。
レースは内枠から飛び出したセント・ジョー・ベイ St Joe Bay が逃げ、最外枠発走のコンケスト・タイフーンは最後方で待機。直線、2番手に付けていた5番人気(10対1)のストーミー・リベラル Stormy Liberal が抜け出しましたが、外を回ったコンケスト・タイフーンがゴール前でキッチリ半馬身差し切り、期待に応えました。更に1馬身半差で4番人気(9対1)のロック・シャンディー Rock Shandy が3着。
マーク・カッセ厩舎、マイク・スミス騎乗のコンケスト・タイフーンは、カナダのサマー・ステークス(カナダ芝GⅡ)に勝ったのが初勝利。そのあと同じウッドバインでグレイ・ステークス(カナダGⅢ)で2着し、BCに挑戦。これで6戦2勝となります。なお、1・2着共にストーミー・アトランティック Stormy Atlantic 産駒というのが注目したいところ。
デル・マーの最後を締めくくるのが、古馬牝馬の芝G1戦のメイトリアーク・ステークス Matriarch S (芝GⅠ、3歳上牝、8ハロン)。これもハリウッド時代と同じレース名での施行となります。当初ダブルで登録があったレクシー・ルーが前日のハリウッド・ダービーに回ったため取り消し、7頭立て。去年の2着馬ディスクリート・マルク Discreet Marq が3対2の1番人気に支持されていました。
先ずは逃げ馬として活躍してきた2番人気(2対1)のラ・ティア La Tia が逃げ、これを意識してディスクリート・マルクは3番手を追走。直線、本命馬が逃げ馬を捉えるべく外から追い出しに掛かりましたが、ラ・ティアの脚色鈍らず、最後は最後方から思い切って内ラチ一杯を追い込む4番人気(4対1)のクィーン・オブ・ザ・サンド Queen of The Sand に1馬身4分の1差を付けるマンマの逃げ切り勝ちでした。半馬身差で最後は力尽きたディスクリート・マルクが3着。
アーマンド・ド・ラ・セルダ厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のラ・ティアは、これが今年4つ目のG戦勝利で、GⅠは初制覇。5月のアーリントン・メイトロン・ステークス(GⅢ)、前走10月ベルモントのアセーニア・ステークス(芝GⅢ)の他にカナダのオンタリオ・メイトロン・ステークス(カナダGⅢ)にも勝っていました。アーリントンとカナダは共にポリトラック・コース。1マイルでは4戦4勝と無敵の5歳逃げ馬です。
最後に、この日はゴールデン・ゲート・フィールズ競馬場でもバークレー・ハンデキャップ Berkeley H (GⅢ、3歳上、8.5ハロン)が行われました。ポリトラック・コースに1頭が取り消して8頭立て。去年のこのレースは5頭立ての最下位でしたが、ロングエーカー・マイル(GⅢ)に勝ったストライカー・ピーエイチディー Stryker Phd が7対5の1番人気。
レースはマリノズ・ワイルド・キャット Marino’s Wild Cat が逃げ、ストライカー・ピーエイチディーは最後方から追い込む構え。終始インコースをキープし、直線でも内から伸びましたが、前半は後方3番手に付けていた最低人気(15対1)のペッパー・クラウン Pepper Crown が大外から一気の差し足で襲い掛かり、並んで追い込んできた3番人気(8対1)のジー・ジー・ライダー G. G. Ryder に1馬身4分の1差を付ける逆転劇。ストライカー・ピーエイチディーは1馬身差の3着でした。
アレックス・パスケイチ厩舎、フアン・ヘルナンデス騎乗のペッパー・クラウンは、これが4月のサン・フランシスコ・マイル(芝GⅢ)に続くG戦2勝目。9月には一般ステークス(ローリング・グリーン・ステークス)も勝っており、今年のステークスは3勝目、何れもゴールデン・ゲート競馬場でのもので、芝でもポリトラックでも馬場には関係ない脚質です。
最近のコメント